わが友ホロゴン・わが夢タンバール

39.27 ホロゴン写真展2「2003年夏のネパール」27 その美を受け入れる準備がなければ


数知れぬ形の美があります。
これまでに、数知れぬ美に出会ってきました。
これからも、数知れぬ美に出会うことでしょう。
美の面白いところは、
それが美しいとは思っても見なかったものが、
ある形になったとき、美に変身することです。
でも、その美の形を同時に見た2人は、
1人は美しいと思い、
1人は汚いと思う、そんなことも数知れずあります。
美とはさまざまなもの、光、時間の一瞬の出会いなのですが、
その不可欠のメンバーが、それを見る人自身なのです。
受け手に、その美を受け入れる準備がなければ、
どんなものも、自分が美しいと主張できない。
それが美という現象がもつ独特の性質なのでしょう。
39.27 ホロゴン写真展2「2003年夏のネパール」27  その美を受け入れる準備がなければ_c0168172_23312120.jpg

今回の絵だって、その試金石になりますね。
たいていの方は、これを美しいとはお考えにならないでしょう。
考えようによっては、残酷な姿。
でも、なぜか、私にはこれが美しいと感じられたのです。
だから、撮りました。
写真になっても、やっぱり美しい。
どう美しいのか、説明しろと言われても、それは無理。
美というものは、感じるか、感じないか。
中間はありません。
本日、昼食を終えて職場に帰ろうとして、
いつも側を通っているビルの排気ダクトにふと目をやりました。
4年間、いつも見慣れていたはずの、ありふれた形のぼろダクト、
ところが、今日はそれが美しい!
これが美というものです。
路傍にそんな美を見つけたことがある方なら、
私の言いたいこと、
分かっていただけるのじゃないかな?
by Hologon158 | 2008-11-15 00:05 | ホロゴン写真展 | Comments(2)
Commented by andoodesign at 2008-11-15 12:48
見事ですね!この写真、かなりツボです!
モチーフの魚の配列はもちろん、中央に集まった光がとっても奇麗です。

「美」の価値観は人によって違うのかもしれませんが、それが共有出来る人に出会えるのは幸せなことですね!
Commented by Hologon158 at 2008-11-16 16:53
re)andoodesignさん
andoodesignさんと私とはかなり、この辺りの価値観が似ているようです。
つまり、2人ともちょっと人とずれている。
でも、美は絶対的です。
美しいものは、誰がなんと言っても、美しい。
美しくないものは、誰がなんと言っても、美しくない。
自分の美意識に基づいて、遠慮なく撮らせていただく、
これがロボーグラフィの鉄則ですよね。
蛇足ですが、美しいものは輝いています。
その分、周辺は暗くなるわけです。
私の写真は、他の写真と濃度を合わせることがあっても、
それ以外の細工はいたしません。
魚たちは、こんな風に輝いていたのです。