40.14ホロゴン外傳6「2008年10月食後の一本」14 路地裏の美復権運動でも起こしましょうか
まだ、アンセル・アダムズ写真展の興奮が抜けきれません。
エドワード・ウェストンとアダムズは、1932年、
グループf64を結成しました。
その理想はストレートフォトグラフィー。
それまでの絵のような写真を追求する、いわゆるピクトリアリスムに対抗して、
写真本来の理想は全画面くっきりとピントが合うべきであると主張したのです。
アダムズは、全面パンフォーカス、超細密画像の理想を実現すべく、
撮影時の露出に万全を期したばかりでなく、
引き伸ばし時においても、
全画面精密に分割して焼き込み、覆い焼きの作業を実行したと言います。
引き伸ばし時のこうした作業は、下手をすると、
これ自体、ピクトリアリスムに玉戻りしかねない危険性をはらんでいます。
でも、実際のプリントを見る限り、そんな心配は杞憂、
実に見事なグラデーションと自然な光に満ちた、輝かしい風景写真。
私は、ホロゴン15mmF8によって、常にパンフォーカス撮影をしているだけに、
アダムズのこうした方向性には大いに共感するところです。
でも、彼の写真とはまったく似ても似つかない、路地写真。
でも、卑下するつもりはありません。
彼の理想がストレートフォトグラフィーなら、
私の理想はストリートフォトグラフィー。
アダムズは、国立公園運動を成功させました。
私は、路地裏の美復権運動でも起こしましょうか?
でも、私が申請しても、首相は会ってくれないだろうな。
現代は、赤瀬川先生のおっしゃるとおり、老人力の時代。
先日も、大型バイクが二台ウィーンと勇ましく駆けてゆきましたが、
見ると、ドライバーはどう見ても60台後半から70台前半。
自転車乗り二人がヘルメットを前方に突き立てるようにして、
曲がり角を見事なカーブでクリヤーしていきましたが、
ヘルメットの下に見えた顔はお二人ともシワシワ。
この活力を窮地に立つ日本のために活用したいものですね。
by Hologon158
| 2008-11-29 22:56
| ホロゴン外傳
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Comments(2)
彼の理想がストレートフォトグラフィーなら、
私の理想はストリートフォトグラフィー。
毎日のように新鮮なコトバ(+もちろん写真)を下さって、ありがとう(@^^)/~~~
私の理想はストリートフォトグラフィー。
毎日のように新鮮なコトバ(+もちろん写真)を下さって、ありがとう(@^^)/~~~
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Hologon158 at 2008-11-30 09:55