わが友ホロゴン・わが夢タンバール

42.18 ホロゴンデイ18「2005年8月6日大阪平野区」18 時代遅れ人間のエレジー


私は完全に時代に取り残されたようです。
昨日、書店で雑誌を立ち読みしました。
近ごろの写真家たちの写真を特集しています。
一生懸命に見たのです、
でも、まったく理解不能。
ぼけぼけの写真、
意味不明のうすぼんやりとした空間、
意味あるものがぜんぜん写っていない、なにか、
それから、写っているのですが、ぜんぜん面白くない場所、
魅力的でない人とものたち。
まさに前衛ですね。
そんな写真たちから立ちのぼってくる気分、情感は、
すべてマイナスに傾斜しています。
不安、怒り、とまどい、ためらい、迷い、絶望…
それが時代表現であり、
写真家たちは敏感に現代に反応しているのかも知れません。
でも、反応するばかりが能じゃあるまいに、と思うのは私ばかりでしょうか?
これは私の完全な誤解かも知れませんが、
近ごろ、写真大学出たての若い人がたちまち時代の寵児となり、
現代を代表する写真家として盛んに活動している感じがします。
でも、そんな人たちの写真、私にはちっとも魅力的でないのです。
面白くないし、元気も出てこない。
「ああ、こんなものを見られるなんて、生きていて良かった」
などとは、どう間違っても思わない!
思えない!
思いたくない!
(まあまあ、そんなに興奮しないで)
その理由をあげてみましょう。
腰が座っていない。
年季が入っていない。
だから、写真にコクがない。
人間が薄っぺらいから、写真も薄っぺらい。
コンセプトだけが先行して、写真としての迫力がない。
今回は、そんな現代の大写真家たちを象徴する写真を選んでみました。
屋台です。
きれいに彩色されています。
でも、なにを食べさせてくれるのでしょうか?
それが分からない。
それにこの彩色だと、何を出されても、
美味しそうには見えないに違いない。
見た目ばかりよくて、実質が感じられない。
でも、私が時代遅れなだけなのでしょうね。

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by Hologon158 | 2008-12-18 22:27 | ホロゴンデイ | Comments(8)
Commented by NK at 2008-12-19 03:18 x
40年前にボクがスゥ~と写真から離れていったのは、まさに同じ思いでした。時は移ってもガザツなヤツがはびこるのは、迷惑そのものです。でも、捨てたものではありません、輝く宝石みたいな粒もあちこちにいっぱいありますから。♪ あのころ姿も形もなかったPC、ブログだってそうですよね。
Commented by GG-1 at 2008-12-19 08:57
そういう流行の写真はスグ消えていくモノですよ
トイカメラの写真が流行ったからって
ブレッソンの評価が下がったりしましたか?
蜷川実花がもてはやされたからって
例えばセバスチャン・サルガドの評価が下がりましたか
柳沢信や深瀬昌久の評価が下がりましたか
ひとつのジャンル又は表現の手段の一つとして残るかもしれませんが
ああいうのはメインストリームとしては残らないモノと考えています
Commented by GG-1 at 2008-12-19 18:13
追記
自分のコメントを再読すると
その手法を否定しているかの様ですが決してそうではない
(嫌いなだけ)
表現の手法の幅が広がるのはエエ事です
又例をあげると
例えば森山大道氏が出て来た時に
アレ・ブレ・ボケの類似の人が続出しまして其の後下火になりました
真似をした人で今もアレブケボケの手法を続けていて今でも評価されている人が居るでしょうか?
森山氏の評価は今も変わりませんが
現在表現の主流たりえていないのはご存知の通り
Commented by neon at 2008-12-19 19:21 x
画の世界も同じです(と思う)。
やっぱり最後は、作家が如何に自分の魂を込めたかが作品の質や格を為すと思う。いっときの賞賛やはやりに流されずに、みずからの細道(裏道かもしれませんけどね)を淡々と行きたいですね。
Commented by Hologon158 at 2008-12-21 00:03
re)NKさん
ひゃー、私が写真を始めるよりもずっと前に離れてしまわれたのですね。
でも、おっしゃるとおりですね。
宝石をしっかり見極める眼力を持ちたいものですね。
ブログをはじめて、私が心から満足できるような作品世界を現在日々に作り出されている方が幾人もおられることを知りました。
パソコンが私の友となって久しいのですが、
ブログに到達して、はじめてインターネット文化というまったく新しい文化があるのだと知りました。
Commented by Hologon158 at 2008-12-21 00:09
re)GG-1さん
GG-1さん、やっぱり我が同志ですね。
すべておっしゃる通りです。
うたかたに消えてゆかないものだけを見分ける目を持ちたいものですね。

Commented by Hologon158 at 2008-12-21 00:19
re)neonさん
neonさんは、ご自分がそのような怒濤の海に生きておられるので、
私のようならち外の人間と違い、
お言葉に切実な決意がこもっています。
賞賛に浮き足立たず、誹謗に足をとられないというのは、大変に難しいことのようですね。
照る日も雨の日も嵐の日も、歩調を変えない、
そんな人が結局、残るのでしょうね。
これからのご健闘をお祈りいたします。
末永くブログも続けていただいて、
私たちにもneonさんの美の冒険を味わう機会を与えてください。
Commented by raota1229 at 2008-12-22 17:51
自分は世間の写真界の風潮に著しく納得が行かないので、自分で写真を撮ります。