わが友ホロゴン・わが夢タンバール

48.08 ホロゴンドラマ2「2008年11月9日長崎二日目」8 そんな日が来るでしょうか?

どんな写真、どんな絵でも、見せ方でがらりと印象が異なります。
デュビーンという画商がニューヨークに居ました。
戦後、アメリカの経済勃興の潮流に乗って、
ヨーロッパ絵画の名品を続々とアメリカの大富豪に売りつけたのですが、
その売り方が実に見事。
まず、大富豪たちを教育してゆきます。
少しずつ絵画に慣らしてゆくために、
最初からわっと大作を押しつけたりしません。
本人が絵画に目覚め、自発的に心から欲しいと願うようにし向けたのです。
でも、ときには、ちょっとした仕掛けも使いました。
大富豪に、あなたのために一枚とっておいたと、
画廊の奥深く案内します。
その暗い廊下の扉が開いています。
大富豪がちらりと目にしたのは、
暗い部屋にイーゼルに載せられた一枚の絵。
スポットライトがその絵だけを闇の中から照らし出し、
それが超一流の名画であることは馬鹿でも分かる仕掛け。
画商が大富豪のために用意した絵はそれよりぐっと落ちます。
大富豪、不満です、「なんで、あれじゃなくて、これだ?」
画商、「あれはA(大富豪のライバル)のためにとってあるのです。
あなたは、まだあの作品の良さが分かるほど、絵画の造詣が深くなっていない。
いつか、あなたにもあんな名画を見つけて差し上げますよ。
それに、あれは高すぎて、あなたの資力では無理ですよ」
もう、この3つのポイントだけで、大富豪はメラメラと燃え上がってしまいます。
なんで、あいつがあれを手に入れて、おれがこれなのだ!
おれはあいつより劣っているのか?
そんなことは我慢ができない。
なに、おれがそんな貧乏だっていうのか?
かくして、大富豪は、無理矢理名画を画商からもぎ取って、
意気揚々の勝利の凱旋をするのです。
こんな経過ですから、画商はさらに大富豪の鼻面を引き回すことになります。
そんな風に考えてみますと、
私の写真の見せ方は最悪でしょうね。
まず、だらだら文章をどっさり見せる。
いい加減疲れたところに、写真をまだどっさり。
ほとんど同工異曲のロボーグラフィを重ね書きときては、
辟易されてしまうのがオチ。
それなのに、なぜこんな風に見せるか?
それは、人に見せるというスタンスがほとんどないからなのです。
ごめんなさい。
できるだけ沢山の写真たち(わが子たち)を、
できるだけ短時間に掲載する工夫なのですから。
いつか、自分が撮った写真で、なにか作品と呼べるようなものができたら、
デュビーンにならって、いかにも名作らしい見せ方を試みることでしょう。
でも、そのためには、自分が写真の素人であるという気持ちを脱却しなければなりません。
これが関門ですね。
そんな日が来るでしょうかねえ? 
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by Hologon158 | 2009-01-17 22:03 | ホロゴンドラマ | Comments(0)