わが友ホロゴン・わが夢タンバール

48.35 ホロゴンドラマ2「2008年11月9日長崎二日目」35 疾風怒濤の情報社会に生きていくうちに


現代は、音楽が、書籍が、情報が氾濫しています。
こんな時代があったでしょうか?
ありません。
たとえば、英国の大学は、かつては、選良を育てるため、
専門外の必須の教養として、
ギリシア、ラテンの古典だけを教えてきました。
今、どんな教育をしているのか、知りません。
選択の幅は広めつつも、基本的な教育方針は変わっていないのではないか、
そう思われます。
それというのも、古典の中に、人間が学ぶべきすべての知恵があると信じているからです。
中国、日本で、長い間、論語や孟子を教えてきたのと似ています。
そんなの古い、時代遅れだ、
このインターネット時代にそんなものは無用!
そんな考えの方が多いかも知れません。
たしかに現代を生き抜くためには、さまざまな知識が必要。
その知識を古典から学ぶことはできません。
その通りなのですが、現代の知識のほとんど全部が、
今、ここで役に立てばよいという実用主義一点張りを基礎としています。
今、本来は、なにをすべきか?
そんなことは教えてくれません。
そんなことを教える大学はどこにもありません。
おかげで、なにをしてもよい、なんでもあり、という社会になってしまいました。
ギリシア、ラテン、中国の古典は、直接、人間はこうすべきだと教えるわけではありません。
古典には、当時、明日をも知れぬ身で、敢然と戦い抜いた人たちの事績が記載されています。
あることをしたら、こうなったという、ことの一部始終が記されています。
学ぶものは、その顛末から、人間の様々な絡み合いがどう進むかを知り、
自分の状況にそれを応用することを学ぶのです。
そんな心構えを、人間としての誇り、矜持、理想が支えるのです。
かつてエリート官僚たちがドブンザブンと接待で遊びまくっていることが暴露されました。
知識教育だけを受けて、人間としての教育を受けなかった彼らには、
人間としての誇りも矜持もひとかけらもなかったわけです。
今はどうなのでしょうね?
かつてのような接待攻勢はなくなったとしても、
それは機会がなくなっただけで、
人間としての理想を抱き、謙虚に国民の公僕として働いているなんて、
ちょっと想像しにくいですね。
なぜか?
そんな謙虚な行動の下地となる人間的素養がないからです。
でも、そんなエリートの世界からほど遠い人たちの内に、
立派な人間性のある人たちが見つかるではありませんか?
古典の教養など受けたことがないはず。
でも、まじめに生きてゆけば、それで十分。
あるべき人間性はどんどん身についてゆきます。
でも、そんなまじめな生活さえも遠くなってゆきそうです。
この疾風怒濤の情報社会に生きていくうちに、
私たちは次第に自分を見失うのではないか?
ちょっと心配ではありませんか?

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[撮影メモ]
長崎の二日目が終わりました。
私は、こんな風に、路地裏ばかりをうろついたわけです。
お金出して、路地裏ばっかし見に行くなんてねえ、
そうお感じの方も多いことでしょう。
そう、それがほんとのものの見方というものです。
私は、どこかで脇道に逸れてしまったのですね。
おかげで、こんな写真ばっかり。
これからも、似たような写真ばかり用意しています、
けっして大化けに化けたりいたしませんので、
飽きた方、世界は広いのです、
大きく羽ばたいてくださいね。
by Hologon158 | 2009-01-27 00:15 | ホロゴンドラマ | Comments(2)
Commented by k7003 at 2009-01-27 06:55
前段、まったく同感です。
後段、ナイアガラで滝を撮らず、姫路城100回は行きながら天守閣に上ったことなし、法隆寺で堂内にカメラ向けないボクのことを言われているようで、なにやらウレシ。(^o^)
Commented by hologon158 at 2009-01-27 10:16
re)NKさん
やはりお仲間ですね。
なにを見るか、自分の人生なのですから、自分で決めたいですね。
私がほんとに見たいのは、そこでこんなものを見るとは思わなかったと絶句するようなもの。
そんなもの、世界遺産等の観光スポットには見つかりませんね。