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60.03 ホロゴンドラマ6「和歌山の旅① 勝浦」03 見ているだけで元気がモリモリ湧いてくる

60.03 ホロゴンドラマ6「和歌山の旅① 勝浦」03 見ているだけで元気がモリモリ湧いてくる _c0168172_15202990.jpg

和歌山からの帰りの電車の中、
また実物を見たい作品が一つできました。
雪舟の山水長巻。
水墨画の長い歴史の中で、
これほどに生き生きとした絵が描かれたことはあまりないのではないでしょうか?
小さなプリントで観ても、ビンビンと感じるところがあるのです。
一筆一筆に神が宿ったとしか言いようがありません。
一目見ただけで、画家が偉大であると分かるような、そんな一筆。
李成の一筆ほどには強烈、雄勁ではないとしても、
長大な巻物全部に完璧に力がこもって、すべてが納得させるのです。
私は、絵でも彫刻でも版画でも写真でも、
見ているだけで元気がモリモリ湧いてくるとき、
これはただ者じゃない、傑作なんだ、と納得するのです。
見ていても、元気が湧いてこないような作品は、
それがどんなに美しくても、傑作とは認めたくないですね。
芸術史にはそんな「似非傑作」がいっぱい転がっています。
ひょっとすると、実物を見ると、また違うのかも知れません。
でも、どこまで行っても、今この瞬間の私自身の気持ちで決めたいものです。
写真でもそうですね、
見たとたん、がーんと頭を一発やられて、思わず、
「ああっ、負けた!」
この言葉、別に私が勝負するのではなく、単純な感動の爆発!
そんなガツンがなければ、大阪弁でぽつり一言お返しするほかはありませんね、
「まあボチボチでんな」
by Hologon158 | 2009-04-05 15:25 | ホロゴンドラマ | Comments(0)