わが友ホロゴン・わが夢タンバール

82.04 ホロゴンデイ24「2009年1月10日壷阪山は寂しく雪交じり」4 心に刺さったトゲを

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前回、私が各国の独自の文化について書いたとき、頭に思い浮かべていたのは、
もちろん近頃知った韓国の民族音楽のことでした。
中国と非常に良く似た楽器なのに、その音楽はぜんぜん違います。
私が早速手に入れたCD「韓国のパンソリと散調」(キングレコード)が届きました。
韓国の人間国宝を含む名手ばかり、日本に招いて録音したものです。
もう目の前に座っているかのように、浮かんできます。
1曲目がコムンゴの独奏曲。
韓国の民族音楽をまだ聞き始めたばかりですが、
良く似た旋律を幾度も幾度も重ねて行くことで、
思いをそっとそっと伝えてゆく、そんな効果を上げるものが多いようです。
器楽音楽にも、パンソリの哀調の響きがこだましているようです。
You Tubeのコメントになると、匿名のせいか、悪意に満ちたものがよく見受けられます。
コムンゴ2台に太鼓というトリオの木訥な演奏に、
「この3人は頭が足りない人たちなのだろうか?」
このような悪意のコメントをまき散らしている人たちって、
どんな人たちなのでしょうね?
私はただひたすら、哀れみを感じるばかりです。
共感できなければ、沈黙すべきです。
自分が理解できないことを、こんな風に相手をけなすことで正当化すべきではない。
考えてもみてください、
演奏家たちは明らかに全身全霊をあげてコムンゴに打ち込んでいるのです。
なぜから、それだけの価値があり、美しさがあると、そう感じているからなのです。
あなたが、たとえ理解できなくても、共感できなくても、
その思い、その姿勢、その努力に敬意を払うべきではないでしょうか?
そうすれば、他の人たちも、たとえあなたがやっていることが理解できなくても、
あなたを尊重してくれるでしょう。
私は、全ての価値あるものに、それに出会いさえすれば、全面的に受け入れ、
ひとまず理解し、運が良ければ、そこから幸せを得たいという気持ちで生きています。
おかげで、日々、なにかしら新しい素敵なものに出会えます。
コムンゴを初めとする韓国の民族音楽は、私には幸運なことに、
なんの努力もなく理解でき、共感でき、感動できます。
私の疲れた心に刺さったトゲを一つ一つやさしく抜いていき、
そっとやわらかな真綿でくるんでくれる、そんな音楽なのですから。
by Hologon158 | 2009-06-12 00:39 | ホロゴンデイ | Comments(0)