わが友ホロゴン・わが夢タンバール

98.34 ホロゴンデイ29「2006年6月24日大阪今里にはほんとの路地裏が残っていた」34 ベラスケスの謎?

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マドリードのプラド美術館の至宝と言えば、
私には、なんと言っても、このベラスケス作「ラス・メニーナス」
生まれてはじめてプラドでこの絵に接したとき、
私は呆然と立ちつくしてしまいました。
私は、マルガリータ王女やベラスケスと同じ部屋に居たのです。
精密に描いたからそうだったというわけではありません。
簡単に言ってしまえば、生命感と空気感のせいでした。
なんとも表現しがたいほどの不思議な空間がそこにありました。
構図としても、実に奇妙です。
巨大なキャンバスが左側一杯を占めています。
つまり、この絵は鏡像なのです。
なんと、ベラスケスは実物の王女さまやお付きたちを見るのではなく、
鏡に映った王女たちを見ながら、写生しているのです。
とすると、ここに描かれているのは、実物そのものではなくて、鏡像イメージ。
実物と鏡像との間に実在感に違いがあるのかないのか、私には分かりませんが、
一つ分かることは、鏡像は逆像なのです。
本人たちはいつも鏡を見ているので、鏡像の方が違和感がないかも知れません。
でも、3年ばかり後に描かれたマルガリータ王女9歳の肖像画では、
王女の髪の分け目は「ラス・メニーナス」と逆に見えます。
では、こちらは鏡像ではなかったのでしょうか?
ところが、ベラスケスの弟子が描いた皇妃マルガリータ21歳の肖像画を見ますと、
分け目は「ラス・メニーナス」と同じ位置にあるのです。
マルガリータは髪の分け目を左右自在に変更したのでしょうか?
普通は、分け目はつむじ、髪の流れで決まるので、固定しているはずですよね。
というわけで、やっぱり、「ラス・メニーナス」で鏡像を使ったのでしょうか?
やんごとない方は直接目で見ながら絵を描いてはならないというのが、
当時の宮廷のしきたりだったのでしょうか?
王女だけを描くときは、まだ幼児なので許されたということでしょうか?
研究書には、こんなこと、ちゃんと説明してあるのでしょうね。
ちなみに、私の写真はすべて実像です。
見栄えがよいからと言って、像を回転させるなんてしていませんので、ご心配なく。
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by Hologon158 | 2009-08-10 00:23 | ホロゴンデイ | Comments(0)