わが友ホロゴン・わが夢タンバール

100.41ホロゴンデイ30「2009年5月30日毘沙門天のお膝元信貴山に遊び」41 フィルムはワインだ!

私がデジタルカメラを使わないこと、
それどころか好まないことに奇異の念を感じる方は多いことでしょう。
もちろんかつての銀塩フィルムのカメラでは及びもつかない高機能です。
報道写真家を始めてとして、ほとんどの職業写真家にとって、
銀塩カメラの限界を超えた、想像を絶する便益を与えています。
これまで撮れなかった難しい状況での写真が楽々と撮れる。
スナップなんか、そっち向けてチャッ、これで信じられないような写真が撮れます。
銀塩カメラでの路上スナップするときの難しさと心理的な障壁は、
ほとんど解消されてしまいました。
アマチュアでさえ、ときには初心者でさえ、
カルティエ=ブレッソンでも難しかったスナップを楽々と撮れます。
一億総写真家の時代も夢じゃないのかも?
もうカルティエ=ブレッソンや木村伊兵衛は古い、時代遅れだあ、というわけです。
長い写真修行のプロセスは一っ跳びで乗り越えられてしまいました。
ブログには、デジタルで猛烈にすてきな写真を撮っている方がたくさんおられます。
私も心から賛嘆し、楽しませていただいています。
それなのに、なんでデジタルカメラを使わないの?
理由は簡単。
私は、写真家じゃない。
写真作品を撮りたいとも思わない。
でも、私はカメラとレンズが大好きです。
それは、撮るのが難しいからなのです。
「これはいいっ!」と心動いた瞬間に、露出、シャッター速度を決めて撮る、
このお作法が大好きなのです。
結果ではなくて、プロセスがすべて。
撮影のこの時間を心ゆくまで味わいたいのです。
そして、カメラを習熟するまでの長い長い修行のプロセスを楽しみたいのです。
一枚シャッターを落とすと、
どんな写真が撮れたかなあと夢想しながら、ゆっくりと巻き上げる。
それから1、2週間経って、ラボにフィルム現像を依頼するときの、
「ぼくの大好きな写真たちが写っていますように」という願い。
それから、なんと2週間もおいて、ラボでフィルムを受け取るときの気持ち。
よかったかな?
それから1、2か月してからのフィルムスキャンの醍醐味!
なんと2か月のタイムスパンで、長々と楽しめるのです。
この期間を、私は熟成の時間と読んでいます。
デジタルカメラのように、その場でさっとチェック、
これは私には耐え難い時間の無駄!
つまり、2か月の熟成時間を全部捨ててしまうのですから。
それから、さらに数ヶ月、あるいは数年を経て、ブログに登場することもあれば、
しないこともある。
いずれにせよ、私のマックのハードディスクで、さらにじっくりと養生するのです。
ワインとまったく同じプロセス。
1年もの、2年もの、3年もの、等々...
これが私の写真の喜びなのです。
フィルムメーカーさん、フィルム生産を中止して、
私からこの喜びを奪わないでくださいね。

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by Hologon158 | 2009-08-19 18:27 | ホロゴンデイ | Comments(0)