わが友ホロゴン・わが夢タンバール

119.10 ホロゴンデイ36「2009年10月10日浪華の人生は十三の下町で華開き」10 出口なし

私は、そんな老人ではないのですが、
子供の頃、住んでいる町の中、外に、
沢山の空き地、草原、荒れ地があったことを覚えています。
電車の車窓の風景もまた、町をちょっと出ると、自然そのものでした。
今、日本の人口密度の稠密な地域はメガロポリスと化そうとしています。
はてしない住宅、工場、人口施設が延々と車窓の外を過ぎてゆきます。
目を休めるものがほとんどない状態、
自然がほとんど死滅した状態、
それが常態と化そうとしています。
家庭に戻ると、常時、テレビが居間を騒音で満たしてくれます。
人間の五感はつねに刺激を受け続けることとなります。
ゆったりと瞑想に耽ることなど、不可能となりつつあります。
一見、人間は適応しているかのようです。
でも、休まることのない刺激を与えられた生物は、
次第に神経症的となる傾向があると言われています。
アメリカから始まり、日本にも次第に浸透しつつある、
異常な連続殺人事件、猟奇的な犯罪、社会不安は、
人間の魂の奥底でひそかに、
懊悩、焦燥、怒り、非人間化が進行していることを暗示しているようです。
政治家たちがどん欲に権力を振りかざして、富を貪って、恥じない、
そんな徳性に欠けた政治家が国を支配しても、てんで動じない国民、
こうした、まさに世紀末的な修羅の世界は、
古代エジプトのパピルスや、古代インドのヴェーダに赤裸々に描き出された、
支配層の腐敗、人民の退廃と絶望、ありとあらゆる犯罪の諸相に、
だんだんと似てくるようです。
その時代ととりわけ酷似していること、それは、
解決、救済の兆しがぜんぜんないこと、つまり、
出口なし。

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by Hologon158 | 2009-11-21 00:06 | ホロゴンデイ | Comments(0)