わが友ホロゴン・わが夢タンバール

125.12 ホロゴンデイ38「2009年11月26日①那覇はやっぱり暑かった」12 閔惠芬の気

№6で、海賊盤CDに、閔惠芬さんの演奏を見つけたという話を書きました。
この人こそ、「偉大なる音楽家」と呼ぶにふさわしい人です。
ヨーロッパに住んでいたら、クラシックの大演奏家たちに伍して、
その名声を世界に高めていたはず、そんな人なのです。
では、他の演奏家たちとどこがどう違うか?
そう言われますと、大変に難しいのですが、
前にも紹介しました、二胡の名曲「江河水」を閔惠芬さんが弾く姿をご覧下さい。
(http://www.youtube.com/watch?v=b6FRv_DdYY8&feature=PlayList&p=63994810671EBECF&index=0)
蕭白鏞さんが、「演奏は気である」とおっしゃったことも前に書きました。
閔惠芬の演奏には、その気が満ち満ちている、私にはそう思えます。
二胡は縦にセットされた2本の弦(内弦と外弦)の間に弓を通し、
内弦を上から押さえ、外弦を下から押し上げ、
押し弓、引き弓で演奏します。
妻の話では、この4つの音の出し方、弓使い、全部違うそうです。
閔惠芬の「江河水」は、もうこれ以上の集中力は出せないだろうと思われるほど、
ぎゅっと凝縮されたエネルギーが針穴のように細いノズルからほとばしる、
そんな感じがします。
第一、その面構え、目の輝きが違うのです。
並々ならぬ精神力がその美しい風貌の中から光を発しているのです。
まだ20代の頃だろうと思われるのですが、
このとき既に、閔惠芬さんは、人間として超一流の域にあったのではないでしょうか?
偉大な演奏家って、そんなものではないでしょうか?
技量で言う限り、同等の域に達している演奏家は、おそらく数知れずでしょう。
でも、違う、なにかが違うのです。
ですから、凡百の演奏の中で、そそり立つのです。
それが、「気」なのかも知れませんね。
この気を言葉で説明するなんて、私にはできません。
でも、気が漲って居れば、分かる。
説明できなくても、感得できる。
撮影だって、同様のことが言えるのではないでしょうか?
撮る気になり、気を高めて行って、はじめて撮れるもの、
そんなものを求めて、撮影に出かける、そんなものではないでしょうか?

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by Hologon158 | 2009-12-24 15:46 | ホロゴンデイ | Comments(0)