わが友ホロゴン・わが夢タンバール

127.10 ホロゴンデイ38「2009年11月27日②那覇二日目は絶好調」10 あたたかさがキーワード

岡本太郎に誰かが尋ねたそうです、
「あなたの職業はなんですか?」
岡本太郎、即座に、
「人間です」
いかにも岡本太郎が言いそうな言葉、
いいですねえ。
岡本太郎は、芸術そのものに人間くささが横溢していました。
絵も彫刻も人間もぜんぶ、本気で爆発していました。
芸術も人間も、温冷の度合いがそれぞれに本質的に違います。
私の場合、芸術も人間も、その質、品位よりもむしろ温かさの方を重視したいのです。
あたたかさが感じられたら、それほど上質でない芸術も私に喜びをかき立てます。
でも、あたたかさが感じられないなら、どんなに上質な芸術も感銘を与えてくれないのです。
カルティエ=ブレッソンや木村伊兵衛で際だっているのが、このあたたかさでした。
たいていの方は反発されることでしょうが、
森山大道はその点で、私の心をかき立てないのです。
すごいけど、楽しくない。
もちろん人間くささには、あたたかさばかりがあるわけではありません。
喜び悲しみ、怒り苦しむ、全部人間。
でも、私は、とても偏頗な人間です。
芸術に接したとき、人間的な苦悩に対する理解を深めたいとは思わない。
黒々とした絶望、社会の救いようのない腐敗、退廃を見たいとは思わない。
芸術から欲しいのは、生きる力、
人生って、生きるに価するのだという証し、
心をあたため、明日への希望をつなぎとめてくれるくさび、
こんなものが欲しい、
とりわけ、あたたかさが欲しい。
あたたかさとは何か?
どんな場合にあたたかいと感じるか?
これはなんともいえません。
あたたかさは、たとえば、ヒーターのあたたかさと同じです。
どこからともなく、どういう風にということもいえず、
ただ、自然にあたたかさを感じて、心地よくなる、
それがあたたかさ。
写真を含めて、心を揺さぶるものが芸術であるとすれば、
私にとっては、その不可欠の要件がこれなのです。
あたたかいこと!

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by Hologon158 | 2010-01-06 18:12 | ホロゴンデイ | Comments(0)