わが友ホロゴン・わが夢タンバール

129.12 ホロゴンデイ38「2009年11月28日③那覇三日目別れはやはり路地に」12 もうゾクゾク寒気が!

日本橋で下車、その近くにある中古ショップに直行しました。
この店にニコンのレンジファインダーがあることを知っていたからです。
ニコンSはレバー巻き上げ、巻き戻しのボディなのです。
コンタックスCとはわずかばかりフランジバックが違うので、
望遠系のコンタックスレンズでは正確にフォーカスできないそうです。
でも、トポゴン25mm f4はフォーカシング機構なしの目測レンズです。
基本的に被写界深度で撮りますし、開放値がf4なのですから、問題なし。
まず、レバー巻き上げの最古機種S2にトポゴンを付けてみました。
デザイン的にとてもよく似合います。
他の2機種も同様ということで、問題は作動のスムーズさ。
問題のレバーはS2が最高、他の2機種は指のかかりに鋭い刻みがあって、痛い。
プロが一日中数十本撮り続けたら、間違いなく指の皮が剥けますね。
S2は丸みが付けられて、これなら一日中使っても、指が痛くならないでしょう。
午後3時、お目当てのお店に参りました。
梅田の近く中崎町の交差点にある有名なクラシックカメラの店、
カメラのマツバラ光機
店主の松原さんは、知る人ぞ知る、偏屈硬骨の職人気質の名物男、
(松原さん、読んだら、怒るだろうな、フフフ)
でも、私もちょっと変わっているせいか、20年以上のお付き合いですが、
とても気が合います。
ほとんど買わず、いわば冷やかし専門なのに、いつもあたたかく迎えてくれます。
このお店に勤める美女が、実は店主に劣らぬ奇人なのです。
なんと職人道をまっしぐら突き進む、求道の人、
(現代は、男性は首相以下へなちょこだらけで、女性が毅然と志を立てる時代なのです)
この方、私が知る限り、ブログ界きっての文筆家で、写真の腕も達者。
もうじきホームページを立ち上げられますので、その才女ぶりをご紹介できるはず。
折良くホームページ「写楽彩」(http://www.syarakuse.com/)の主がおいでになりました。
kinoplasmatさんの「滲みレンズ/Bokeh Lens」(http://www.oldlens.com/index.htm)、
中将姫光学さんの「Leica Virgin」(http://zunow.blog51.fc2.com/) とともに、
私のクラシックレンズのリファレンス。
古典的レンズの名品がどんなものか知りたかったら、この3つをぜひご一覧ください。
私は写楽彩さんの記事でトポゴンに憧れたのですから、これも奇縁です、
厚くお礼を申し上げておきました。
とても謙虚であたたかい人物で、にこにこ応対していただきました。
さっそくお二人に、狩の獲物を見ていただきましました。
まるで子供ですね。
写楽彩さんにも松原さんにも、いいもの見つけたと褒めていただきました。
松原さんに尋ねました、「ニコンS2を探しているんですけど、ありますか?」
松原さん、私の前にどんとカメラを置きました。
ニコンS2のブラックペイント
一目見て悟りました、ぼくを待っていてくれた!
もちろん後塗りで、オリジナルのブラックペイントではありません。
でも、だからこそ、疵もこすれも剥げもなく、塗りの具合が絶妙で、深みがあって美しい!
すべての刻印部分があらためて純白に塗られているので、
オリジナルのとても細かくて読みにくい種々の目盛りが、黒地にくっきりと浮き立ち見やすい。
トポゴンを付けてみました
ブラックペイントのボディに、白の軽合金の筐体がとてもオシャレにおさまりました。
しかも、レンズの内面は漆黒で、目盛りもロゴもすべて白の刻印で、
デザイン的にニコンS2ブラックペイントと見事マッチしています。
トポゴンのために用意されたかのようにしっくりおさまって、見るからに、超高級!
実は、木曜日に撮ったフィルム5本は金曜日に現像を済ませ、
夜、トポゴンのフィルム2本をスキャンして、画質は確認ずみだったのです。
それが、期待をはるかに上回り、信じがたいほど抜けの良い、さわやかそのものの画質。
ホロゴン15mmF8と設計が酷似しているだけに、画質までそっくり、
ほとんど見分けが付かないほど、マジカルでデモーニッシュ!
しかもとても小振り軽量で、私の小さな手にすっぽりとおさまります。
ホロゴンのサブ候補として、にわかに最右翼に躍り出た感じなのです。
それだけに、この名レンズにふさわしいボディが欲しかった。
それがドンピシャリ見つかったのです。
「頂きます!」
お金も払わずに、ただちにお輿入れ頂き、
お目付役としてきゅうきょ駆けつけてくれた友人のRAさんと一緒に店を出て、
二人で、しばらく夕方の撮影を楽しみました。
もちろんニコンS2にトポゴンなのですが、コンタックスⅡaと違い、猛烈に使い勝手がいい。
シャッターがさくっと軽く落ち、とてもさわやかな手触り、使い心地なのです。
巻き上げのスムーズさ、感触の良さはライカM3に劣りません。
指の掛かりのやさしさだけとれば、M3よりもはるかに上。
とっぷりと日が落ちて、暗黒をバックに輝くイルミネーションを撮影。
露出値など気にせず、手持ちで撮れる限度の8分の1秒で撮りましたが、
これなら手ぶれはなさそうです。
もうゾクゾクと寒気がするほど気持ちの良い食感ならぬ撮感。
実は、これが生まれてはじめて使うニコン。
ニコンさん、ごめんなさい、
御社がこんなに素晴らしいカメラを作っていたとは知りませんでした。

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by Hologon158 | 2010-01-17 12:28 | ホロゴンデイ | Comments(0)