わが友ホロゴン・わが夢タンバール

134.39 ホロゴンデイ39「平成10年1月16日大阪日本橋にレアレンズちん入し」39 ときに石段

清水寺境内で、とても変わった男の子を見ました。
    まだ4つばかりですが、お堂の石段に座っています。
    お母さんがその前に立って、
    「そんなところではお魚釣れないよ」
    男の子、湾曲した小枝を石段上のとても小さな窪みに差し込んでいます。
    見ると、昨夜来の雪の溶け水がほんのちょっぴり溜まっているのです。
    男の子、ゆったりと、
    「いいの、ここでいいの」
    私、思わず声を出して笑ってしまいました。
まるで、禅問答のようなシーン。
禅の師匠が修行の小坊主に問答を投げかける。
    魚はどこで釣れるか? 
    小坊主、答えて、
    石段で。
    師匠、して、その心は?
    小坊主、答えて、
    師も、ときに師、ときに弟子。
    魚もまた同じなり。
    ときに魚、ときに石段。
これ、今思いついた問答で、私は、禅問答などできませんが、
それでもいいのです、
    ときにたわごと、ときに禅の極意。
この子、どんなつもりで、石段で魚釣りしているのでしょうか?
もちろん、魚釣りごっこなのです。
私も小学生の頃、授業に退屈すると、鉛筆を宙にかざして、水平に動かし、
潜水艦が深海を音もなく運航している姿に見立てて、
駆潜艇の激しい攻撃を受ける伊号潜水艦の艦長になった気分を楽しんだものでした。
子供の頃想像力を働かせる楽しみを知った人は一生想像力を働かせ続けます。
人生にいつも役立つとは限りません。
私など、たとえば、ブログや友人の写真を見ても、それが私の心にかなうものなら、
わっと思いを沸き立てることがあります。
すると、どっと言葉がわき起こって、いろいろとコメントしてしまいます。
たいていの場合、撮影者ご自身の思いとはかけはなれているらしく、
ほめ言葉が口から出任せと見えてしまうようです。
ですから、ブログでも、私のコメントを喜ぶ方はあまりおいでにならない。
友人の間でも、私のコメントはお上手を言っていると受け取られています。
    「またまた、うまいこと言って! やめてくださいよ!」
かくして、私は依然として、石段で魚釣りをしているわけです。
私もまた、こう答えることになります、
    「そう思われても、いいの」
それが私の正直な思いなのですから。

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by Hologon158 | 2010-02-08 16:24 | ホロゴンデイ | Comments(0)