わが友ホロゴン・わが夢タンバール

145.03 ホロゴンデイ44「2010年2月7日清水あたりで京の雅を体験し」3 夢ですね

偉大な音楽教師として歴史に残るナディア・ブーランジェの逸話がいいですね。

     アルフレッド・コルトーがショパンの前奏曲を弾いたのです。
     コンサートがはねて、ナディアが楽屋にコルトーを訪ねました。
     コルトーがどうだったと尋ねたのです。
     すると、ナディアはこう答えました、
     「あなたの演奏についてどう言ったらよいか、分からない。
     ただ、前奏曲があんなに美しい曲だとは知らなかったわ」
     ナディアは、こう説明しています。
     彼は、前奏曲そのものに彼の全精力を傾けていた。
     けっして彼自身にではなかった。
     だから、私にはその作品のあらゆる輝きが聞こえてきたのだ。

そんな演奏を私ができることは、奇跡が起こっても無理ですが、
いつかそんな感じで写真が撮れたらいいなという気持ちになってしまいます。
写真ならそれができる、そう言えたらよいのですが、
こちらも方も、音楽同様に、奇跡が起こっても無理なことは分かっています。
でも、私は、ホロゴンを構えるとき、
こんな写真を撮りたいという気持ちはありません。
どう撮れるか、まったく予測などできないのですから。
まして、私自身になど一切関心を払っていません。
私がやっていることは、眼前のもの、人そのものにすべての注意を集中しています。
でも、撮れる写真はただの写真、それだけ。
いつか、写真に写っている人、もの、場所にだけ心を奪われる、
そんな写真が撮れていたら、どんな気持ちがするでしょうね?
夢ですね。

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by Hologon158 | 2010-03-25 21:31 | ホロゴンデイ | Comments(0)