わが友ホロゴン・わが夢タンバール

147.20 ホロゴントラベル1「2010年3月13日清正築城の熊本城の膝元で」20 情が決め手?

ふっと気がつきました。
若い頃は、世界に対する知を求めて、苦闘していました。
    今では、もうあまり世界のことを知りたいとは思っていない。
    自分の世界を広げたい、
    新しい体験をしたい、
    心に喜びを与えてあげたい、
    生きていることが素晴らしいことなんだと感じたい!
これまでの人生を振り返ると、わかるのです。
知情意という言葉があります。
こんな風に三分することが人間理解にほんとうに役立つか、わかりませんが、
ぼくは、ほとんど情と意で生きてきました。
私は、文章でも会話でも、かなり論理めいた展開をします。
でも、私は知っています。
    日本人は論理では絶対に動かない。
    理詰めで説得しようとしても、日本人は心を動かしません。
犯罪事件の取り調べにそれがあらわれます。
鬼刑事ががんがんと被疑者を理詰めで追いつめます。
    「何年も何年もお袋から何億円もお小遣いをもらって、知らんだって?
    そんな唐変木がどこの世界にいる?
    ええ加減に吐いたらどうだあ!」
でも、被疑者はしれっとしたものです。
    「ここにいるんだから、仕方がないじゃありませんか?
    唐変木って言われても、知らなかったものは知らない。
    知っていたという証拠が出てきたら、首を差し上げますよ」
でも、被疑者はすでに留置所に十数日も閉じこめられ、
接見禁止もされて、ひそかに孤独に苦しんでいるのです。
仏の刑事がすっと登場、
    「あんた、お袋が長生きしてるっていいもんだねえ。
    俺なんか、17のとき死んじまって、寂しいもんだよ。
    せいぜい孝行するんだよ。
        (ここで、寂しい表情)
    煙草、吸いたいねえ、君もどうだい?」
被疑者、ここで、わっと泣き出して、
    「すんません、正直に言わせてもらいます。
    たしかに月に1500万円ずつもらってました。」
そんなわけで(どんなわけか、皆目不明ですが)
かなり若い頃から、人を論理で動かそうとするのはやめました。
論理を使いますが、それは自分一人で鬼刑事と仏刑事とを交互に使い分けするため。
    結局は、情が決め手。
若い頃は、それでも鬼刑事の方が優勢でしたが、今では仏刑事の方が優勢。
いつか仏刑事だけになったら、私も成仏間近なのかも知れません。
私が心に喜びを与える体験をしたいのは、
そんな仏刑事への道を進みたいがゆえかも知れませんね。

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by Hologon158 | 2010-04-18 00:45 | ホロゴントラベル | Comments(0)