162.67 ホロゴントラベル2「2005年9月青森は弘前の町の風情にしびれたね」67 「あ、はっぱ!」
大相撲界が、野球賭博、麻雀、花札などの賭事で揺れに揺れているようですね。
でも、不思議ですね。
この問題が、暴力団がらみであったことが問題を大きくしたことはもちろんですが、
その基本である、金を賭けての遊び、ゲームははるか昔から広く行われてきました。
もちろんそれらはすべて賭事であり、刑法上の賭博罪に該当します。
どんなに説明を付けても、このことは否定できません。
なぜ一般に大学、職場等で行われている賭事が不問に付されてきたか?
あくまでも「赤信号、みんなで渡れば怖くない」、これでしかありません。
競馬、競輪、競艇での賭けも、実相としては、すべて賭事です。
国が取り仕切るなら、親方日の丸なんだから、許しちゃおう、
そうすると、親方日の丸の方も、
みんながやっている遊びの賭事は、目をつぶろうというわけです。
おそらく警察、検察の職場でも、賭け麻雀は広くなされてきたに違いありません。
でも、一般人が興ずる賭け麻雀は、そんな遊びの程度をはるかに越えています。
誰もがそのことは知っていて、目をつぶっている。
私は、そのような勝手に線引きするやり方が大嫌いなので、
生涯、パチンコ、麻雀等々、いかなる賭事をしたことがありません。
そもそも競馬、競輪、競艇での賭けを国家が取り仕切るのは、
賭事の全面禁止は民心を不安定化させるので、よくないということにあります。
でも、もっと根本的な理由は、国民に餌を与えて、
政府のやることをあまり詮索させないようにすること。
いにしえの帝政ローマが、コロセウムでの死を賭しての格闘技を保護した政策、
これが今でも続いているのです。
昔、近所に幼稚園の男の子が2人いました。
ご多分にもれず、Aくんは利発で、Bくんはちょっととろい。
喧嘩になって、BくんがAくんにつかみかかろうとしました。
Aくん、すかさずあっちの方を向いて、
「あ、はっぱ!」
Bくん、思わずあっち方に向いて、はっぱを探し、喧嘩はおしまい。
国がやっているのは、この「はっぱ政策」なのです。
私はしたことがないので、単なる想像ですが、
お金を賭けて、勝敗を予測するときの、結果を待つ心境というのは独特のものがあるようです。
ヨーロッパでは、爵位、全財産、挙げ句の果ては妻を賭けてまで賭事にのめり込み、
すべてを失った貴族、富豪が多数いるようです。
現代でも、庶民がなけなしの金をはたいて賭けては失敗、
あげくの果てにはサラ金に走り、ついには破産。
今、相撲協会が行っていることは、一部の者に強烈なる厳罰でもって臨むことによって、
世論を沈静化させようという、目くらまし作戦なのです。
生け贄に選ばれた人はたまったものではありません。
なにも彼らが野球賭博をはじめたわけでもないでしょうに。
元凶は食い逃げし、不正の実態は完全に明るみに出されないままに、
今回の事態を終息させようとしている。
小沢、鳩山の不正追求を引責辞職だけで終わらせようとしている民主党と同じ姿勢。
政治でも大相撲でも、マスコミもこれにはっきり協力している。
ニュースにのぼらなくなると、国民はすぐに忘れます。
次のニュースに心を奪われてしまうからです。
日本人には、目くらまし作戦が面白いほど効くのですから、笑ってしまいます。
真相を暴き、責任を正しく追及し、防止策を徹底的に実施する、
これが行われない限り、同じ不正が再燃、再発します。
現に、国会議員の不正は絶対になくならない。
防止策は自分の首を絞めるので、国会では絶対に実現されない。
でも、その責任は国民にあります。
今回のように、「はっぱ政策」ですぐに騙されてしまう。
これが日本ですね。
by Hologon158
| 2010-07-04 20:57
| ホロゴントラベル
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