わが友ホロゴン・わが夢タンバール

162.106 ホロゴントラベル2「2005年9月青森は弘前の町の風情にしびれたね」106 死の季節なんだろうか?

堀辰雄の「聖家族」の冒頭の一節、

    死があたかも一つの季節を開いたかのようだった。
    死人の家への道には、自動車の混雑が次第に増加して行った。
    そしてそれは、その道幅が狭いために、各々の車は動いてゐる間よりも、
    停止してゐる間の方が長いくらゐにまでなってゐた。

本棚から取りだして、ちょっと読んでみて思ったことが3つ。
まず、感じたのは、堀さんに失礼ですが、
なんてぎこちない文章なんだろう!
    「そしてそれは、その」って、これ、なんですか?
    先行自白しておきますが、私は文章がまるでなっていない!
    妻から、いつもコテンパンに批判されます。
    くどい、しつこい、前置きが長い、なにを言いたいか分からない。
    でも、これが私の思考そのものなので、簡潔に彫琢するなんてことは、
    けっして考えません。
    というより、いくら推敲しても、よくはならないことを知っています。
    でも、小説家なら、「その」「それ」はもう少しなんとかなりませんかねえ?
    冒頭10行のなかに8個なのですから、インフレです。

でも、私がもう一つ思ったのは、
なんだかこの文章、韓国のスターたちの自殺ラッシュを思わせますね。
    ネットでの悪質なバッシングがどうやら強烈に過熱するようです。
    追突事故が発端になって当て逃げ途中、パトカーにまで衝突してしまった、
    韓流スターのクォン・サンウの奥さんのサイトも閉鎖を余儀なくされたようです。
    有名人を餌食にする悪質なデマがよくあるようで、迅速な対応をしたいものですが、
    匿名の張本人を見つけ出すことは基本的に無理なようです。
    インターネットが悪質なデマを流すことで社会不安を作り出す現象。
    なんとかしないと、仮想敵国による秘密戦略にもなりかねません。
    怖いですね。

でも、この文章で一番痛切に感じたのは、別のこと。
なんだか日本政界の印象にそっくりではありませんか?
    自民党の末期政権以来、首相になった途端に、没落が始まる。
    国民が理由もなく期待して、よいしょと持ち上げ、有頂天になっていると、
    きわめて短期で、国民の熱狂は冷めて、ずっでんどうと投げ落とす、
    そんなサイクルが終わりません。
    自民党は腐りきってしまった、そう感じていたのですが、間違いでした。
    どうやら、政界全体が腐りきっている、そんな疑いが濃くなってきました。
このサイクルをどこかで止めないと、
    政治までも超高齢化して要介護認定を受けることになります。
    そのためには、まず政権党の政治家たちが、権力欲を捨て、
    一つの目的のために協力することをまず学ばなければ、ね。

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            [後書き]
                高齢化社会と言っても、
                おばあちゃんたち、元気ですね。
                そろそろ政治を女性に任せたらどうでしょうね?
by Hologon158 | 2010-07-13 21:11 | ホロゴントラベル | Comments(0)