166.22 ホロゴントラベル3「1999年8月アイルランドでケルトの神秘を体験し」21 のんびり行ったら
伊丹空港はかつては関西の空の玄関でした。
日本は空前の変化を遂げて、
今や伊丹空港はローカルライン。
のどかな田舎の雰囲気が漂い、とても気楽です。
橋下大阪府知事をはじめとして、どうやら関西経済界は、
この空港を閉じたいようです。
でも、関西国際空港に一本化されてしまうと、
多くの人にとって、空の便は使いにくいものになってしまうでしょう。
往還合計3時間は人生から殺ぎとられてしまいます。
交通の所要時間の延長だけではとどまらず、
広大な空港内の移動にもやたら時間を食うからです。
もっとも、伊丹だって、いつも便利とは限りません。
今回は、午前10時45分出発のJAL便に乗るために、
空港バスで伊丹に着いたのが、なんと午前8時20分。
午前7時25分奈良発の次の便が2時間抜けているのです。
おかげで、空港で2時間半近く、便待ちということになってしまいました。
お休みの日くらい、のんびり行ったらどうだ、
そう神様がおっしゃっているようです。
のんびりできない性格の人間には、
リズムを落とすことがなかなかできないものです。
でも、そんな私も、隠退したら、書道をやってみたい、そう思っています。
あの筆の動きの落ち着き、
なんともしなやかにたわみつつ延びてゆく描線、
これに、あこがれてしまいます。
空港から飛び立つ飛行機の軌跡にちょっと似ていますね。
[後書き]
忘れていました。
アイルランドにはもう一本サブレンズを持参していたのです。
ライカのL用ヘクトール73/1.9
たしか1932年製の、同時トップクラスの明るさの長焦点レンズ。
木村伊兵衛が、当時家一軒建つほどの高価なこのレンズを使って、
文人たちのポートレートを撮って、一世を風靡した名レンズ。
F5.6あたりに絞ると、絵画的な厚みのある描写をしてくれます。
壁の厚さが50センチほどもある、冬向けの石造りの農家。
そんな土俗的な民家の雰囲気をちゃんと出してくれます。
開放は、とんでもないほどに実在感と浮遊感がミックスして、
女性のポートレートには最適です。
by Hologon158
| 2010-08-14 22:10
| ホロゴントラベル
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