166.32 ホロゴントラベル3「1999年8月アイルランドでケルトの神秘を体験し」32 男は1回勝負する!
さあ、おそるおそる始めましょう。
(ほんとは、うひゃうひゃと喜び勇んでいる)
いとしのブロガー写真展回顧1 荒海さん
まず1番手は、打たれ強い、荒海さん。
力のある写真が並びました。
ブログで拝見してもつくづく思うのですが、
馬力に任せて撮っているように見えて、その実、
大変細やかな、神経の行き届いた作品づくりをされる方です。
こんな構成でした。
①モノクロームのスクエア作品2枚(美女ポートレートと桜景色)
②「新潟春・夏・秋・冬」連作(それぞれ4枚が張り付けられた縦ボード4枚1組)
③「宇宙の旅」2セット(②と同じ作り、ただし、各群5枚2組)
それぞれにとても力のこもった作品です。
でも、残念なことに、互いに関連がないので、
互いに助け合い、響き合って、全体として一つのハーモニーを作らない。
①は、②以下とはぜんぜん異なる形状とコンセプトなので、
木に竹を接いだ感じで、別人のものと言われても、わかりません。
②と③は、同じ見せ方なのですが、②の4枚と、③の各1組ずつ、3組の別作品。
つまり、荒海さんは、ボード1枚ずつ順番に見てゆく人を想定し、
全体を見渡して、ああ、荒海さんはこんなことを表現したいんだ、
と、一つのハーモニーを感じる人を想定しておられない。
②は1セット4楽章なのです。それなのに、
②を見終わってはじめて、作品名を記載された小ボードに出会えます。
そこで、はじめて②が、四季を主題とする連作だったとわかります。
これは遅すぎる。
作品名ボードを一番前に持ってくるだけで、
見る人に作品の構造を教えることができます。
②の4枚のボードの色の配色も、見る人には理解が難しいのではないでしょうか?
春と冬が、③と同色のグレイ、
その中間の夏と秋が黒、
(関西弁だと)「なんでや?」
私は、1つの組写真の中でボードの色を変えるのは、
一つの作品として構成するために必要なときだけに限定すべきだと考えています。
全部同色(常に純白が好ましい)にして、写真に色を語らせるべきでした。
仮にバリエーションを使うなら、四季にふさわしい4色を選ぶべきでした。
その場合でも、淡い色変化にとどめる方がいいように思います。
それに、せっかくの力のある写真たちが小さいために、
近寄って1枚ずつ見なければなりません。
これも連作には不利です。
連作は、少し離れた場所から、全体を一覧して印象を作ってもらうべきだからです。
あれこれと書き連ねつつ、自分だったら、どうするだろうかなと考えてみました。
基本構成原理は、どんな場合でも不変です。
Simple is the best.
4メートルの展示スペースいっぱいに、②を展開するのがよさそうです。
題して、
「新潟・四季」または、
「Four seasons in Nigata」(新潟の英語スペルは違うかな?)
他の作品は、惜しいけど、あきらめましょう、荒海さん。
それぞれに力がありますが、独立の作品で、互いに意地を張り合い、
協力してハーモニーを作る雰囲気をもちません。
荒海さんのお考えはよく分かります。
4メートルのボード一杯に「荒海のすべて」を表現したかった。
でも、思い出してください、これは7人のブロガー写真展なのです。
荒海さんのボードは、他の方のボードとしっくりハモらなければならないのです。
ということで、②に全力を投球しましょう。
nontanさんばりのスケールに拡大しましょう。
95センチ四方の正方形を4枚並べる。
それとも幅90センチ、高さ1.2メートルの縦型長方形を並べる。
前者の場合、正方形画面に4枚をアーティスティックに布置します。
後者の場合、今回同様、横写真を縦一列にします。
3㎜厚のマットに斜めの窓を開けて、写真を納め、
マットのどこかにそっと、書道の字体で、「春」「夏」「秋」「冬」、
または、カリグラフィの字体で、「Spring」等々。
「女は1回勝負する」なんて、映画か何かがありませんでしたか?
男だって、そうじゃありませんか?
1つの写真展では、1つのコンセプトで勝負しましょう。
男は1回勝負する!
荒海さんにはこれが似合っている!
by Hologon158
| 2010-08-17 11:04
| ホロゴントラベル
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