168.10 ホロゴンデイ52「2007年1月13日当麻から竹之内街道へ孤独の道を」10 廃車哀愁
田園を歩くと、よく、このような廃車風景に出会います。
畑の農具小屋や物置代わりにされているのは、理由が分かります。
でも、朽ちるままに放置されている車たちをよく見かけます。
この理由がわかりません。
私は、車もバイクも免許をとったことがありません。
注意散漫なうえ、放心癖があります。
歩きながら、なにかを考え出したら、歩いていることも忘れます。
いけないのは、そうなっていることに気づかないのです。
運転中にそんなことが起こったら、致命的です。
というわけで、免許を取る機会と時間的余裕もあり、
人から進められもしたのですが、意志堅固を通しました。
宮崎に住んだとき、一つ葉海岸のバイパスをよく自転車で走りました。
よく舗装されたまっすぐの広い自転車道を走ると、
スポーツバイクが飛ぶようで、まるでスポーツカーのように感じられ、
ただそれだけでも、自分が飛ぶ鳥になった気分でした。
これがバイク、車になったら、神になった気分になれるかも知れない、
そのとき、そう考え、そして気がつきました、
こういう気分になれる人間は車に乗らなかったのが正解だ。
そんな車好きになると、ひょっとすると、車を恋人に感じるかも知れません。
でも、田園で見かける車、たいてい大した車じゃありませんね。
車を処分する手間とお金を惜しんでいるのでしょうか?
というわけで、門外漢の私にはわからない事情で、
車がひっそりうずくまり、静かに朽廃の道を辿っています。
その姿には、いつも、悲しみをたたえた威厳を感じます。
ですから、必ず1枚、記念写真(葬式写真かな?)を撮らせていただきます。
by Hologon158
| 2010-08-21 11:02
| ホロゴンデイ
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