わが友ホロゴン・わが夢タンバール

170.08 ホロゴンデイ53「2010年5月11日大阪玉造から鶴橋へ下町お遍路」8 セリフが逃げてゆく


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妻が、日経に面白い記事が載っていると教えてくれました。
落語家の立川談四楼さんの「すぐ忘れる人」(8月27日朝刊)
    落語は、3回稽古が基本だそうです。
    師匠が2日連続でお噺を語ってくれます。
    3日目には、弟子が師匠の前で演じるのです。
    おそらくお噺そのものは台本があり、それを覚えるのでしょう。
    でも、大切なのは語り口、それが師匠から弟子へ伝承されていくことが、
    落語の伝統なのでしょう。
弟子は全身を目と耳にしてがんばるのですが、
    全部身につけてしまうのは至難の業。
    ところが、弟子の中には1度聴いただけで覚えてしまうのが居て、
    談四楼さん、真剣に悩んだそうです、
    こういう男と伍してやっていけるんだろうか?
ところが、大丈夫だったのです。
    すぐ覚える男はすぐ忘れる男だった。

談四楼さんはなかなか覚えられないけど、
    1度覚えると、もう忘れない。
私も談四楼さんと同系統のようです。
    およそ丸暗記ができません。
    だから、何度もくり返して、自然に身につくのを待ちます。
    揚琴の楽譜もそんな風に暗譜します。
    無理に暗譜をしないで、ただひたすら幾度もくり返します。
    気がついたら、ひとまとめに覚えています。
    すると、あんなに長いと思っていた曲があっという間に終わります。
談四楼さん、もう一つのタイプがあると書いています。
    なかなか覚えられないのに、覚えた途端すぐに忘れる!
    最悪ですね。

談四楼さん、なかなか楽しい文章を書きます。
「すべての落語家が記憶力と戦っているのである。
記憶のコツをつかんだところへ、今度は忘却力の出現である。
大変だ、セリフが逃げてゆく!」
by Hologon158 | 2010-08-29 14:32 | ホロゴンデイ | Comments(0)