わが友ホロゴン・わが夢タンバール

174.46 ホロゴントラベル5「2010年8月ブロガーに曳かれて新潟参り」46 一本取られた!


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今回からしばらく沼垂で出会った祭りの光景に参りましょう。
    若者たちが山車を四つ辻で回転させ始めました。
    この回転する山車に乗ったら、楽しいでしょうけど、
    目が回って、落っこちてしまうかも知れませんね。
ホロゴンを地面に近づけ、青年の足から30㎝ばかりで撮りました。
    危ないですよと警告を受けました。
    注意されなかったら、もう少し近づいたかも知れません。
    ホロゴンだと、これでもまだ離れすぎですよね。

さて、本題。
    シネマディスプレイに出現したWニッコールC28㎜F3.5の画像は、
    私にとっては、生まれて初めて見る、ニコン画像。
そして、分かりました、
    デビッド・ダグラス・ダンカンを初めとする報道写真家たちが、
    ニコンを偏愛した理由はこれだったのだ!
    クラシックカメラ収集家の柳沢吉正さんも、極めて鋭利と表現していました。
    その言葉に偽りはありませんでした。

私もこれまでシャープなレンズを幾本も使いました。
    キノプティックのアポクロマート100㎜、
    シュナイダー50㎜f2.8、
    GR21㎜...
でも、たいていの場合、ツァイス、ライカ、フォクトレンダー、アルパ等々、
    私の使うカメラは、ふくよかな立体感を重視する傾向のものばかりでした。

はじめてのニコンの描写には、一本取られた、という感じ。
    デジタルカメラの光彩陸離たる精密描写とはちょっと趣が違います。
    もっと質実剛健で、銀塩らしいリアリティに満ちています。
ダンカンが朝鮮戦争でニコンを使った話は有名ですが、
    戦場カメラマンの多くが使ったライカは、
    確かにカメラもよいし、レンズもよい、
    それに手に入りやすいし、メインテナンスも確か。
    でも、ライカは、ものよりも、人の心を写すのに適したレンズです。
    出来事をありのままにストイックに、つまり美化せずに、
    ものをものとして、人を人として、普通に記録するために、
    ニコンは最適だと考えたのではないでしょうか?

約30年前、ニコンのモノクロームプリントに感じた、
    カミソリのような過剰なシャープネスは、あまり感じられません。
    現代のネガカラーフィルムの進化のおかげでしょうか?
    どうやら、これが私の許容範囲ぎりぎり。
このあたりが、デジタルカメラ党のみなさんと袂を分かつ分岐点かも知れません。
    これ以上、鮮鋭で精密になると、
    デジタルカメラ党の写真と区別がつかなくなりそうです。
もちろん、デジタルカメラ党の皆さんは、おっしゃるでしょう、
        それでいいじゃないか!
        長年の夢が叶ったんだから!
        こんなにも見事に現実を再現してくれるレンズはこれまでになかった!

でも、私はもう少し違った感じを持っています。
こう言いたいのですね、

    ちょっと行きすぎなんじゃないですか?
    現実はそんなにシャープじゃないんじゃありませんか?
by Hologon158 | 2010-09-23 00:43 | ホロゴントラベル | Comments(0)