183.16 ホロゴンデイ55「2009年12月12日奈良町の冬は侘びしくも濡れ」16 天才かロボットか?
北朝鮮の音楽で一番の驚きは、4歳児たちの演奏の凄さ。
カヤグム、マリンバ、ギター、
さまざまな楽器をまさに音楽的に演奏します。
コメント欄では、あんなにまで訓練されて、可哀想だ、かしましいこと。
たしかに、無理矢理訓練されたとすれば、まさに可哀想。
でも、どう訓練すれば、たった4歳の子がこんな演奏をできるのでしょう?
4歳児をここまで仕込む、そんな訓練システムがあるのでしょうか? あなた、そんなことできますか?
できませんよね。
あなた、そんなこと、誰かができると思いますか?
たとえば、
KCTV (North Korean Children's Talent)1/2
(http://www.youtube.com/watch?v=hS7Fh2jW2Uo)
KCTV (North Korean Children's Talent)2/2
(http://www.youtube.com/watch?v=bfen3IM5xM0&feature=related)
テレサ・テンのような美しいアナウンサーが司会します。
その話し方がいかにも北朝鮮らしく大時代がかって、笑ってしまいます。
子どもたちとのやり取りも、台本通りという感じ。
でも、4歳の女の子が、カヤグムという琴の一種を演奏すると、
まさに天才的な演奏です。
目をつぶって聴いてください。
たった4歳の幼児の演奏と分かりますか?
7分ほどの長大な楽曲を、テンポを巧みに変えながら、
いささかのたるみもなく、見事弾ききります。
その嬉しそうな表情はどうでしょう?
楽器をちょっとでも学んだ方なら、お分かりでしょう。
機械的な訓練で、美しい音楽性に富んだ演奏をできるでしょうか?
もちろん、そんなことは、不可能です。
努力もさることながら、才能と心とが備わらない限り、
ほんとうの演奏など、絶対にできません。
音楽とは、自発性ですから。
心から流れ出る何かがない限り、音楽にはなりません。
ただのど素人演奏になるだけ。
ロボットに音楽は演奏できません。
当然ながら、訓練も手伝っているでしょう。
でも、その訓練は、子供の才能を導いて、天分を引き出すような教育のはず。
アメと鞭とでももって、幼児をびしばし鍛えるなんて、
はじめっから不可能です。
第1、4歳の幼児、一体いつから楽器を学び始めるのでしょう?
カヤグム、マリンバ、ギター、どれをとっても、2歳か3歳でしょう。
そうすると、たった1,2年で完璧に演奏できるようになったのです。
私など、正真正銘のプロ演奏家の下で3年も学びながら、
まだ揚琴の初歩の段階をうろうろして、演奏などまだ夢のまた夢。
この子たちは、演奏すること、音楽を我がものにすることが、
ほんとうに大好きなのです。
この幼いカヤグム奏者の演奏後のアナウンサーとのやりとり、表情をご覧下さい。
この子は、心から演奏を楽しんでいるのです。
by Hologon158
| 2010-10-30 00:53
| ホロゴンデイ
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