190.11 ホロゴンデイ57「2010年10月9日葛城古道はやまぬ雨に暗く沈み」11 さあ、古道に出発!
葛城古道は約10キロの里程。
北端の近鉄御所駅から出発する南下コースと、
南端の風の森から出発する北上コースがあります。
私たちが今回とったのは、その中間の端折り・ずるコース。
バスで途中の駅まで言って、そこから山辺の古道までのぼり、
右折して北上し、長柄部落をゆっくり撮影しようという計画。
バスを降りると、いきなり、この古い理髪店に対面。
風格がありますね。
それにしても、不思議なのは、
長年月を経ると、どこかの時点で道は2つに分かれるようです。
1 ただの廃屋になり果てる道、
2 風格を加えて時間芸術となり上がる道。
その差は、住む人の愛情なのでしょうか?
この理髪店は、後者の道を歩んでいる感じがします。
中からセビリアの理髪師が飛び出してきて、
「何でも屋の歌」をいきなり歌い上げて、おかしくはない。
飛び出してきたのは、理髪店の奥さん、
「なに撮っているんですか?」
私、片手を理髪店に向かってさしのべ、大きく振り回しました。
「素晴らしい!
ここまで年季が入ると、建物が芸術になります」
奥さん、すっかり喜んで、ひとしきりおしゃべりしました。
奥さん曰く、
「私は和歌山の南部の村から来ました。
あちらに行ったら、こんな古い家が一杯ありますよ」
「行きたいですねえ!」
そのうち、引退したら、
小さな町を一つ一つまわりたい、
そんなことを夢見ています。
by Hologon158
| 2010-11-25 15:47
| ホロゴンデイ
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