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214.39 ホロゴンデイ63「2011年2月13日 現代都市神戸に80歳のオールドカメラ見参!」39 素人というのは



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ゴーギャンって人、素人画家から出発したそうです。

あるとき、尊敬するマネに絵を見てもらいました。
思いの外激賞されて、嬉しくなって、つい謙遜しました、
「いえ、私はなにぶん素人ですから」
これに対して、マネがなんと答えたでしょうか?
「とんでもないよ、
素人というのは、悪い絵を描く人のことを言うんだよ」
ゴーギャン、随分舞い上がったことでしょうね。
ついには大画家になったのですから、
褒め言葉って、怖ろしいですね。

でも、私が考えたいのは、この「素人」という言葉。

私も、自分は素人だといつも書いています。
玄人だと間違われないようにというわけではありません。
「なに言ってるんですか、素人なんかじゃありませんよ」
と、マネもどきに持ち上げて欲しいからでもありません。
コメント欄がないので、誰も持ち上げようがないのですから。

下手だから、素人だと言っているのでもありません。
私はあんまり下手でもないのですから。
30数年倦まずたゆまず写真をやってきて、
下手くそじゃ、たまったものじゃありませんね。

いつもはっきり書いています。
写真作品を作る気持ちがまったくないから、素人なのです。
作品を作るための、作意、創意、意図がないから、素人なのです。
自分の気持ちを表現する方法として、写真をするつもりもない。

そんな人がほかにいるか、私にはわかりません。
でも、たいていの方は、素敵な写真が撮れると、
こう考えるのじゃないでしょうか?
うん、よい写真が撮れた!
ところが、私はこうしか考えないのです、
うん、このレンズはいいぞ!

たいていの方は、写真を見て、こう考えるでしょう、
自分がこの写真を撮ったんだ!
私は、こう考えます、
ホロゴンが僕のために撮ってくれたんだ!

こんな人間は、素人以外の何ものでもありませんね。

そんな人間が居ても、いいじゃありませんか?
by Hologon158 | 2011-03-10 21:24 | ホロゴンデイ | Comments(0)