わが友ホロゴン・わが夢タンバール

238.21 ホロゴンデイ71「2005年6月7日 大和郡山は雨のち曇りだった」21 枯れ野をかけめぐる



人生は旅である。
よく、そう言われます。

どこからか来て、どこかに去ります。
どんな住まいも、いわば仮住まい。
そして、松尾芭蕉の辞世のように、私たちは、
旅に病んで 夢は枯野を かけめぐることになります。

芭蕉は、旅から旅に人生を送った人ですが、
だから、人生を旅にたとえたのではなく、
逆に、人生が旅であると考えていたから、旅を重ねたのでしょう。
奥の細道の冒頭文、印象的ですね。

月日は百代(ハクタイ)の過客(カカク)にして、
行きかふ年も又旅人なり。
舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて、
老いをむかふる物は、
日々旅にして旅を栖(スミカ)とす。

どうしてこんなことを書くかと言いますと、
私も心の底から、旅を感じるようになったからです。

3月、Rara Avis展で東京に3泊しました。
そのとき、つくづく感じました。
家にいる方がずっと刺激的、ずっと波瀾万丈!

旅にいると、肉体的な移動量は遙かに増大しますが、
精神的な波動の振幅は逆に減少してしまう!
このことに気づいたのです。

もともと、私は旅が大好きでした。
現役の当時、夜も仕事をする過激な執務量でした。
大好きな仕事で、仕事に倦むことはありませんでした。
でも、寝ている間も、抱えている難問が頭から離れないのです。
そんなストレスを振り捨てるため、
なにがなんでも環境を変えようと、
夏には2週間前後、必ず海外に出ました。

一人旅で、1つの都市に滞在し、
安宿に泊まり、観光は一切せず、
安レストランで現地の食事を喜び、
ひたすら路地から路地へと路地巡りの写真三昧に耽ることで、
人生の休日をとっていたのでした。

ところが、現役を退いて、週三日仕事のセカンドライフとなると、
もうすべてが遊び同然の楽しみと変わりました。
そこで、気がついたのです。

一番楽しい旅、自分のためになる旅は、心の旅だ、と。

私にとっては、ブログは、そんな心の旅。
毎日毎日、ブログに書きたいから、考え、
掲載したいから、写真を撮る。
誰のために?
自分のために。

素晴らしい絵画、音楽をめぐる旅もいいですね。
これもまた、夢。

こうして、家にいながらにして、
夢は枯れ野をかけめぐるのです。



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by Hologon158 | 2011-06-16 12:50 | ホロゴンデイ | Comments(0)