わが友ホロゴン・わが夢タンバール

292.02 ホロゴンデイ79「2007年1月6日新年近江八幡詣で濡れに濡れ」2 葦が痩せてゆく



豊葦原の瑞穂の国 (とよあしはらのみずほのくに)

これがいにしえの日本の呼称だったそうです。
葦の原のように稲穂が林立する国、という意味のようですが、
この言葉のもとは、「豊葦原中国(とよあしはらのなかつくに)」
つまり、文字どおり、葦原が広がる国だったようです。

稲穂が葦のように林立するようになったのは、
いつのことでしょうか?
それまでは、むしろ湿原が広がり、葦が群生していたのでは?

この豊葦原中国がどこだったかについては争いがあるようです。
どこであれ、近江八幡の水郷はいにしえの国の原形を偲ばせる、
いわば、日本の原風景と言うことができそうです。

近江八幡の葦は、全国の茅葺きの屋根に使われているそうですが、
茅葺き屋根そのものがあまりに経費がかかりすぎるために、
廃れつつあります。
さまざまの利点のある屋根なのですが、
大きな欠点が、耐久性にあるようです。

昔、東北の農村風景を10年置いて定点撮影した写真を見ました。

  谷あいのゆったりとした斜面を十戸ばかりの美しい茅葺き村落。
  十年後、同じ形をしたトタン屋根(おそらく被覆)と、
  似た形をした新築家屋に一変していました。

まるで美しくはありませんでした。

茅葺き屋根のための需要がなくなりますと、
近江八幡の葦原も無用となりそうです。
そうすると、水郷の周辺をせき止め、水を抜き、
工業用地や住宅地を開発して有効利用しようとする動きも
将来生まれてくるでしょう(もう計画されているかも?)

1年ごとに、葦が痩せてゆく感じもします。
世話をする人がいなくなっていくのかも知れません。
昨年の葦原は2007年年のそれとはかなり違っていました。

なんだか私たち近江八幡正月詣で組と呼応して、
老朽化しつつあるのでは?
怖くなってきます。

2012年の葦原はどんな状態になっているでしょうか?
見たいような、見たくないような.......



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by Hologon158 | 2012-01-05 14:41 | ホロゴンデイ | Comments(0)