わが友ホロゴン・わが夢タンバール

294.18 ホロゴン外傳26「2012年1月14日新年の東大寺界隈をぐるり巡視」18 疾風怒濤



道路際の仕切り用のチェーンをつなぐ黄褐色の金属ポール、
その塗装が破れて、怪人の顔になっています。
しゃがんでマクロスイター26mmf1.1で撮っていると、
声、

    「なに撮ってるんですか?」

見ると、オリンパスペンを首にかけた若い女性。

    「顔に見えるでしょう?」

早速しゃがみ込んで、実地検証して、目を輝かせて、

    「わっ、ほんとですね」

それが、その後の疾風怒濤の始まりでした。

私たち二人のカメラに興味を示して、
次々と質問。
紙を取り出して、レンズ名も筆記します。
RAさんのズーマーにとくにびっくりして、
紙に書き移しましたが、
一目見ただけで、さらさらと、
「Voigtlendar ズーマー」

    頭も手も私の何倍も速い!

それからは、
「私も、友だちから、瞬きするように撮る、
呼吸するように撮るって、
よく言われるんですが」と言いつつ、
(yoshiさんがおっしゃっているのと全く同じ!
楽しくなってしまいます)
怒濤の質問攻勢、

    どんな写真を撮っているのか、
    写真家なのか、
    写真展はするのか、
    ブログはしていないのか、等々、

息もつかせず矢継ぎ早に質問を発して、
「わあ、感動した!」などと口走りつつ、紙にメモし、
さらに、さらりと指示。

    「カメラを前に持って、そこに立ってください」

2枚ばかり撮った後、
見事な作りのレザーケース入りのiPoneをさっと取り出して、

    「こちらでも撮らせてください」

    「今度は、私がそのカメラ持ちますので、
     この2台で撮ってください」

もう完全に手のひらに載せられて、ぽんぽんとお手玉されているみたい。
それがまことに自然で気持ちよいのですから、まるで不思議。
なんだか赤毛のアンが現代に出現したような人でした。

30メートル以上遠方に停車している車を指さして、

    「夫に紹介させてください」

ご主人の身になってみてください。
長い間、なにやらしゃべりこんでいた妻が、
見知らぬ男を二人連れてやってくるのです。

    あなたなら、どうしますか?

ところが、そんなことは日常茶飯事なのでしょう。
車のドアを開いて、にこやかに登場したご主人は、
ちょっと控えめですが、
しっかり自分の頭で考え行動するタイプの人物。
ご夫婦で、ぴったりチームを組めるそんなコンビでした。

ふと、お二人の車を見下ろして、びっくり。

    観たことがないほどの、一大スペクタクル!

車庫入れのとき、カーブを曲がるとき、豪快につっこむのでしょう、
かすり傷、当て傷、打ち傷だらけ。
後部と右側面部だけホロゴンで数枚撮らせていただきました。

     ご主人、にっこり笑って、
    「ぼくはゴールドなんですよ」
     かたわらでからからと気持ち良く笑う奥様。

犯人はもう明らかですが、
まるで改悛の情など感じられません。

車の天窓から少女が顔をのぞかせました。
髪を長くして、後ろで束ねている感じ。
    「可愛い女の子ですね」
    「男の子なんです。坂本竜馬がすきで」

わかりました、
お母さんが竜馬にそっくり!
終始圧倒されっぱなしの出会い。
真冬ではありますが、
さわやかな涼風のような印象の女性でした。



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by Hologon158 | 2012-01-23 22:28 | ホロゴン外傳 | Comments(0)