332.19 ホロゴンデイ85「2008年5月31日山辺の道をホロゴンが歩いた」19 一丁前の口をききたかったら
タイのアユタヤで古佛を撮っているときのことです。
タイ人の写真グループがやってきました。
見ていると、代わる代わる交代して、
腰を落としてしっかり撮影しています。
私たちとこのあたりまるで変わりません。
あたりまえですが。
40年配のベテランらしい小柄な男性のニコンF3が傑作でした。
なぜかカメラのボディ全体が古代の遺物のようにひび割れて、
遺跡から発掘された遺物のように、古色蒼然としているのです。
長年、どんなに酷使し続けられてきたのかが分かるような気がしました。
まるでカメラのミイラのよう。
でも、まだ完全に作動する現役なのです。
使い手は実に滑らかに使いこなしていました。
当時でも、私の方が写真歴は長いはず。
でも、彼のように、自信を物腰に反映させて、
沈着冷静にカメラを操作することはできませんでしたし、
今もできません。
彼のF3はきっと凄い写りを生んでくれるのでしょう。
おそらくモノクローム。
シャッターを切った瞬間に、出来上がりを心に浮かべている、
そんな表情でした。
この主にして、このカメラあり!
この男性の背ははっきりと語ってました、
写真について一丁前の口をききたかったら、
ここまで愛機を使い込んでみんかい?!
by Hologon158
| 2012-06-13 21:25
| ホロゴンデイ
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