371.19 ホロゴン外傳92「2012年8月18日 京都河原町あたりをキノプラズマートもそっと」19 ただ一燈を頼め
佐藤一斎の「言志晩録」にこんな言葉があります。
一燈を提げて暗夜を行く
暗夜を憂うることなかれ
ただ一燈を頼め
こんな言葉を読むと、ぞくっとしてしまいますね。
私たちの人生って、暗夜を行くようなものです。
どんな人も一人でぼとぼと歩みを進めなければなりません。
私たちはそんな闇夜を歩き続けるために、
一燈を用意する必要があります。
どんな一燈か?
私が読んだ本の注釈者は「志」であるとしています。
もちろんそうなのでしょう。
でも、人生で出会う難関の性質はさまざまです。
「志」を未来に設定した目標に限定しないで、
人間の本質的な生き方という意味で使いたいものです。
そうすると、志とは、こんなものではないでしょうか?
志は、自分自身の確立です。
自分自身とはなにか?
自分で考え抜き、自分で決断する力。
その決断を守り抜き、あくまでも目標を達成しようとする意思。
その結果がなんであれ、自分のものとして引き受ける覚悟。
どんなに失望、落胆の状態に陥っても、
また這い上っていこうとする不屈の精神。
これらの心の動きの総体が自分自身ではないでしょうか?
by Hologon158
| 2012-08-31 00:14
| ホロゴン外傳
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