371.21 ホロゴン外傳92「2012年8月18日 京都河原町あたりをキノプラズマートもそっと」21 お見事!
大阪維新の会、新党党首は橋下氏 不出馬、異例の市長兼任
(http://www.47news.jp/CN/201208/CN2012083101001355.html)
この記事を読んで、吹き出してしまいました。
この人、どこまで権謀術数を使って国政への道を切り開くつもりなのでしょう。
これじゃまるで、ジュリアン・ソレルじゃありませんか?
橋下あっての維新の会です。
橋下が抜ければ、もぬけの殻です。
国民の間に橋下への期待が異常に高まっています。
維新の会だからの期待ではありません。
橋下個人への期待。
それなのに、衆議院選挙に出馬しない?
おそらくこうなのです。
府知事、市長、衆議院議員と、ホップステップジャンプじゃ、
府知事、市長の座はただの腰掛け、ただの踏み段だった、
あまりにも大阪人をバカにしているじゃないか!
性根入れて、大阪市の改革に取り組まんかい!
まともな大阪人だったら、腹に据えかねる仕打ちです。
でも、橋下にとっては、これは人生でたった一度のチャンスです。
自民党、民主党ともに完全な瓦解状態で、
国政は完全に空洞化してしまったという、願ってもない突破口です。
惜しむらくは、時期尚早でした。
まだ維新の会の政党化への一歩を踏み出したばかり。
政治家への育成などまるでできていない。
それでも、全国で何百人と立候補させなければならない。
それなのに、あら不思議ですね。
一体それだけの優秀な人材がどこに隠れていたのだ?
などと、誰も問う人は居ません。
橋下だって、そんなこと、分かっています。
もし衆議院選挙でかなりの議員を獲得して、
政界のキャスティングボードを握ったとしても、
御大将が大阪にいて、国会には雑兵ばかりじゃ、
国政の中枢を握ることなど夢の又夢。
そして、国政未経験の雑兵たちが海千山千の先輩たちに鼻面を引きずり回されて、
維新の会が独自にリーダーシップを取ることなど絶対に不可能です。
そうすると、維新の会はあっという間にばれてしまいます。
維新の会って、素新の会(素人新人の集まり)であり、
国民の期待に応える実力、能力など持ち合わせていない!
もう二度と選挙に勝利することはできなくなります。
そこで、橋下は、狸オヤジよろしく、素知らぬ顔で、
まず、空々しくアドバルーンを揚げたのです。
「私は大阪が大事なので、出馬しませんよ」
当然、維新の会の連中から、出馬コールがわき起こります。
ご本人がわき起こらせるのですが。
今から連携する党からも、出馬コールが起こります。
これも、ご本人がわき起こらせます。
ついでに、世論調査で、国民からも失望感、出馬の期待が寄せられます。
そう、狙いは明らかですね。
「天の岩戸」効果を狙っているのです。
「いやいや、私はあくまで大阪市のために責任を果たしたい」
「でも、そうしたいのに、国民が許してくれない。
国家のために働いてくれ、そんな声が高まって、
私はとても苦しい決断を迫られております」などとうそぶいて、
ここで、ぐっと決断の表情で、きっぱりと、
「仕方がありません、それほどまでにおっしゃるのなら、
男、橋下、日本のために人肌脱がせていただきましょう!」
タジカラオノミコト(世論)が天の岩戸を引き開けると、
ハシモトオオミカミの燦然たる光が日本全土を照らしたのであった。
満を持しての真打ち登場で、橋下への国民の期待はいやが上にも高まる、
そう踏んでの、一歩後退のジェスチャーなのです。
お見事!
夕食時、妻に言いました、
「橋下市長、自分は立候補しないと言ってるらしいよ」
妻は、政治の話をするのが嫌いな人間ですが、言下に、
「なに言ってるのよ、絶対に出てくるわよ」
こんな臭い芝居、して欲しくないですね。
なぜって、それに騙される人が一杯いるんですから........
「Trust me!」
「ママからお小遣いもらってたなんて、チラナカッタノ」の鳩山さんと言い、
「知事になる前は、聖人君子ではなかったので」の橋下さんと言い、
日本って、こんな臭い田舎芝居が通用するほど、幼稚化してしまったのでしょうか?
by Hologon158
| 2012-08-31 22:06
| ホロゴン外傳
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