435.14 ホロゴン外傳111「2011年6月1日スピードアナスティグマートも鶴橋へ」14-完-生きる糧
韓流ドラマ「黄金のりんご」を見終わりました。
DVD15枚、30編のかなり長いドラマですが、
体液の20%位失った気分です。
まるで自分がチェ・ジウになったような感じで、
眼からツーと涙が流れ落ち続けるドラマでした。
韓流ドラマを観るまでは映画一辺倒でした。
毎夜1作ずつ、名作をどっさり観ました。
それなりに感動的でした。
でも、映画は四十八士の討ち入りのようなものです。
裾野をじわじわと登っていって、
最後に頂点にバンと駆け上がって、
クライマックスの感動を味わう。
それはそれでカタルシスを味わえる得難い瞬間。
ところが、生まれてはじめて観たのが「冬のソナタ」
もう涙、涙、涙の連続でした。
自分の心がこんなにも揺さぶられるなんて、
自分がこんなにも涙を流せるなんて、
想像もしなかったほど。
それ以来5年間、何百作と観ましたが、感動はそのまま。
でも、「黄金のリンゴ」は特別でした。
8話までは子役が主人公。
3人姉弟の父が一人娘の母と結婚します。
この母が不倫し、殺害され、父が犯人であると疑われ、
拷問を受け、ついには拘置所でなくなってしまいます。
極貧の境涯に落とされた子どもたちは、
姉のキョンスクは弟や、継母の連れ子クムシルを護り育てます。
この子役たちは畢生の名演と言いたいほどの名演技。
イ・ヨンア演じるキョンスクはうっとりするほどの美少女ですが、
おてんばで、猛烈に気が強い。
どんな大人にも一歩も退かずに立ち向かって、
子どもたちを育てていきます。
成人後のキョンスクを演じたのは、パク・ソルミ。
「冬のソナタ」の自己本位な気取り屋とは一転して、
ひたむきにかなわぬ愛を貫き、
なりふり構わず弟妹のために尽くす、田舎出の女性。
韓国の俳優さんは、演じるキャラクターになり切ります。
その徹底ぶりには恐れ入ります。
成功したキャラクターを後に引きずらないのです。
物語は、継母を殺害した真犯人を突き止めて、
父の汚名と無念をはらす必死の努力と、
さまざまな愛の物語が交錯して、
30話もの長いドラマですが、まったく飽きさせません。
ここでも言えることは、
脚本がとてもよくできていて、月並みなセリフは皆無。
演出が良く考え抜かれていて、
各シーンが無駄なく絡み合って進行します。
端役まで役柄になり切って熱演するので、
リアルな出来事に立ち会っているという気持になれます。
そして、誰一人心底悪人は居ない。
現実世界は悪人と愚人だらけで、
とりわけ日本はまさに絶体絶命の窮地に立って、
出口はどこにも見つからないという空前の状況にあります。
そんなとき、悪はいつか正され、
努力する善人は必ず報われるという韓流ドラマは、
白日夢なのかも知れませんが、生きる意欲をかきたててくれます。
ウィリアム・ジェームズが喝破したように、
「私たちは、悲しいから泣くのではない。
泣くから悲しいのだ。
楽しいから笑うのではない。
笑うから楽しいのだ」
この言葉を金科玉条として生きてきた私としては、
せめて毎夜、韓流ドラマの涙で浄化され、心晴れ晴れとしたら、
次の日には、なにがあっても笑って過ごせます。
笑って過ごせると、楽しくなります。
やりたいことを積極的に見つけて、やり遂げたいと思います。
日本がどんなに暗い状況にあっても、
幸せを見つけたいという気持で生きることができます。
by Hologon158
| 2013-05-18 11:58
| ホロゴン外傳
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