440.10 ホロゴンデイ103「2006年7月8日 6年前、ぼくはホロゴンで北山界隈を撮っていた」10 意気に感ず
今日うれしかったことが一つあります。
付虹先生からこう言われたことです、
「もっとやつれていると思ったのに、
顔も髪の毛も色つやがよくて、あまり弱っているように見えませんね」
これが一番気にかかっていたことでした。
この2週間の気管支炎で、やつれきって、弱々しく見えるのでは?
普段と同じように見えるには、2つの理由がありそうです。
1 あんまり日焼けしているので、
ちょっとやそっとでは弱々しくしらちゃけたりしない。
2 熱があった日もそうでない日も、
睡眠だけはしっかりととってきたこと。
2週間のうち6、7夜ほどは、セキがこみ上げて、ぜいぜいやって、
その都度目を覚ましていましたが、
収まった隙を一瞬でもとらえたら、こちらのもの。
たちまちくっと睡眠に戻れますので、
一晩に10度や20度目を覚ましても、
朝起きると、ぐっすり寝たなという気分になれます。
前にも書きましたが、私があくびをほとんどいたしません。
朝は起きたら、さわやかな顔ですっきりしています。
朝寝起きにあくびをしないのは、どんなに短い時間でも、
私の心身には寝足りているから、そう私は考えています。
お昼寝は絶対にしない人間ですが(お昼寝をしている暇がありません)、
今回は2度ばかり昼寝をしました。
そんなときも、あくびの前触れはなく、くっと目が落ちそうになるので、
大慌てでベッドに転がり込んだ次第。
1時間もすればすっと目をさまして、あとはさわやか。
セキがあっても、のどがあっても、さわやかです。
だから、ブログもお休みをせずに続けてこれました。
でも、思うに、これは私がかろうじて気で保っているだけなのです。
その証拠に、付虹先生のレッスンを済ませると、ぐったりしてしまい、
昨日夜から止まっていたセキがまた頻繁に出るようになってしまいました。
とうとう午後の陳少林先生のレッスンはお休みのメールをさせていただきました。
無理をしないのが一番ですね。
付虹先生からはレッスン後こう言われました。
「今日はこのまま家に帰って休んでください」
おっしゃるとおりでした。
日本人よりもずっと人の気持ち、心身状態を読める、心優しい人なのです。
一つ思い出したことがあります。
人間は、死ぬとあっと言う間に顔のしわが無くなり、
指紋もなくなってしまうのだそうです。
生命力が人間の心身をしっかりと統括して、気を保っているのでしょう。
この人間を人間としてしっかりと確立しているものが、
「気」「意気」というものかもしれません。
「人生意気に感ず」という言葉があります。
私の大好きな言葉ですが、
この言葉は「人はおのれを知る者のために死す」と裏腹一対の関係にあります。
人物Aは、人物Bに出会って、その人物の言葉、まなざし、
面構え、人物全体の迫力から、ただ者ではないし、
自分の命を託すに足傑物であると悟り、知己の交わりを結びます。
意気とは、人物が心身一体となって発散するエネルギーなのです。
人物Bは、人物Aが自分の人物を知り、
知己に値する人物であると認めてくれたことに感激し、
人物Aのためであれば、命さえも捨ててもかまわないと奮い立ちます。
歴史上、その好例として私が思い出すのは、やっぱり、
劉備と、関羽、張飛、諸葛孔明の交わり。
日本では、石田光成と島左近の交わりでしょう。
ただの経理官吏にすぎなかった光成は、左近を見つけて、
自分の知行の半分を差し出して、迎えることに成功します。
大名としての風格、実力を作り出してもらうのです。
左近にとって、光成は、残念ながら仕えるべき度量のある英雄ではありませんでした。
でも、左近は、自分のすべてを光成のために捧げるのです。
人は己を知る者のために死すとは、彼のような人のためにある言葉です。
by Hologon158
| 2013-06-10 21:47
| ホロゴンデイ
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