518.08 ホロゴン外傳136「2014年5月3日 宮崎貞安さんペラール24mmF4登場!」8 あっ、出たあ!
火曜日、孫が突然言い出しました、
「トイレ、行く」
2歳6か月になって、まだおしめがとれていないのです。
喜んだパパとママがトイレに付き添いました。
しばらくして、とても明るい孫の声、
「あっ、出たあ!」
次の瞬間、パパとママの声、
「出てない、出てない!」
ちょっと沈黙。
しばらくして、またとても明るい声、
「あっ、出たあ!」
ちょっと気落ちしたパパとママの声、
「出てないよ」
思うに、おしっこをするにも、
なんらかの精神の仕掛けが働くのです。
その仕掛けを動かすコツ、呼吸のようなものを、
孫もこれから体得、会得する必要がありそうです。
このあたりのコツ、呼吸、スナップ写真にも通じそうです。
カルティエ=ブレッソンがまさにそうなのですが、
複数、ときには数人、十数人の人々が、
路上でさまざまな行動をしています。
どういうわけか、ある瞬間に、
カメラマンがある場所に立って、ある方向に向いたときにだけ、
人々の行動がある関係性を帯びてつながり合う、
そんな瞬間、場所、方向を予知することができたようです。
神の恩寵か、それとも偶然の賜物で、
そんな瞬間、場所、方向にピタリ一致して撮れることがあります。
でも、それは私たちのような常人には生涯に幾度かの幸運。
ところが、スナップ名人たちは違います。
街角に立てば、それができるのです。
ヒット率が違うだけではありません。
ジャストミートすると、
とんでもない離れ業のスナップを撮ってしまうのです。
スナップの飛距離がとんでもないほどに長いのです。
子供であれ人間であれ、あるいは猫であれ、
小用を足すときのコツなんて、誰にも説明できないことです。
同様に、スナップ写真家が離れ業を演じるとき、
なにか無理してアクロバットしているわけではありません。
自然に撮れてしまう。
私の孫は最初に鉛筆を持ったときから、正しいグリップでした。
誰かが教えたわけではない。
私の息子(猫ですが)ピッピは、生後1か月未満、我が家に初めて来て、
襖の下部にフラップドアを見た途端、すっとくぐって入りました。
尻尾を挟むことだってあるのに、なぜかそんな失敗はなし。
ウッディキコ(猫用乾燥チップ)を入れた猫用トイレを見た途端、
私が付けた斜路を伝った登り、チップの上に座って用を足しました。
誰かが教えたわけではない。
スナップ写真家も同様です。
カルティエ=ブレッソンがまさにそうだったように、
カメラを持った最初から、そんな写真を撮ってしまうのです。
誰かが教えたわけではない。
そんな才能をもっていないのであれば、無理するのはやめましょう。
シャチホコ立ちしたって撮れないものは撮れません。
私は、だから、ロボグラフィに集中しています。
今回、天神橋でも、人物を沢山撮っていますが、
スナップ写真家のスナップとはコンセプトが違います。
人間模様、人間関係、人間たちの交錯を撮るのがスナップ。
ただ、その場に居る人を撮るのはロボグラフィ。
そう区別すると、一目瞭然。
私の写真は全部ただのロボグラフィ。
それでよいのです。
無理することはありません。
by hologon158
| 2014-05-07 21:30
| ホロゴン外傳
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