556.03 ホロゴンデイ126「2005年5月3日 琵琶湖畔近江高島は春だった」3 太極美少女
11月2日日曜日
陳少林先生のグループのランチタイムのショーに揚琴伴奏で参加しました。
いわば、これが私の第2の人生の一つの柱。
自分の仕事人生では、最初から最後までいわばソロをやってきた人間なので、
伴奏に回ることがどんなに楽しいことか!
ところが、この伴奏なるもの、大変に難しいですね。
まず、主役の演奏にしっかり耳を澄ます必要があります。
独断専行型人間の私にはこれがとても難しい。
次に、その主演奏に寄り添うように伴奏しなければならないのですが、
ともすると、先行先走りをする癖があります。
当たり前のことですが、よくよく見ると、
音楽家たちはとてもやわらかくしなやかに動きますね。
昨夜、その極致のような人をYouTubeで見ました。
2009 高雄世運 太極美少女范嫚紜 太極拳
(https://www.youtube.com/watch?v=KXLdnrnFtoU)
范嫚紜という人、
様々な国際試合に金2、銀6だったかとり続けてきた、
文字通り太極拳の型の名手なのだそうです。
空手とは同じ拳法でも空手とはかなり違いますね。
パリ世界大会の金メダルをとった日本の美女のYouTubeにも感銘を受けました。
宇佐見里香 2012年 世界空手道選手権大会 (フランス)
(https://www.youtube.com/watch?v=qXxWqfMF_Is)
こちらも可憐ですが、勇壮果敢という感じ。
それに対して、太極美少女の方はまさに天女。
羽衣を着ているのではと思いたくなるような、
信じがたいほどの跳躍、回転を含む技のすべてが美しいのです。
でも、こうした優雅を極める舞のような動きの根底には、
どうやら不動心がどっしり根を張っているようです。
同じ台湾の太極拳のどうやら第一人者のYouTubeも一緒にみつかりました。
陳氏太極拳 - 陳小旺 VS 亞洲大力士 - 龍武
(https://www.youtube.com/watch?v=nAIDi5Nip64)
台湾やどこかの白人たちの大男たち十数人が一列になって押しても、
びくともしない。
巨大トラックを押して動かしてしまうほどの怪力の名人でも、
1分間3回勝負をしても、1線を越えて押し出せない。
中国語が分からないので、正確にはわかりませんが、臍下丹田が決め手のようです。
ゴリラそこのけの筋骨隆々たる巨漢がふうふうはあはあとがんばるのに、
とにかくさらりと涼しい表情で、後ろに引いた左足はびくともしないまま。
ゴリラ氏が渾身の力を振り絞って奮闘しているのに、
ときどきそっとその右手に添えていた左手を離したりします。
もう余裕なんて域を通り越して、別次元。
ゴリラ氏の敗戦の言葉は、中国語なのでよく分かりませんが、
どうやらどんな風に押しても、壁のように不動だったということのようです。
この不動と太極美少女の動とは一つ、おそらく鏡の両面、陰と陽なのです。
すてきな演奏家の動きはこの太極拳の動きに通じるところがあるようです。
融通無碍で、とどまることのない螺旋模様。
いつもながら、脱力が根本のようです。
と、こんな風に、太極拳と音楽演奏の極意は分かるんだけど、
この境地に到達する可能性などまったくない。
でも、感じること、
人間の可能性って、もしかすると、無限?
by Hologon158
| 2014-11-09 11:26
| ホロゴンデイ
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