556.07 ホロゴンデイ126「2005年5月3日 琵琶湖畔近江高島は春だった」7 ハーモニカ談義
ハーモニカで、おもしろいことに気づきました。
ハーモニカは上は80万円のクラシック・ソロ用のスペシャルは別として、
16万円を天井として、下は底知らずという程度で、
楽器としては破格に廉価。
よく書かれていることですが、
高い楽器ほど、良い演奏ができるというわけではありません。
これはどんな楽器でもそのとおりでしょう。
演奏家のさまざまな条件が演奏の質を左右することは当然です。
ところが、もう一つの原則が厳然として存在します。
高い楽器ほど、人にかかれば、
よりすぐれたパフォーマンスを見せてくれる。
私はクロマチックハーモニカを3本持っています。
最初に買ったものが、Hohnar Super64X。
南里沙さんや山下怜さんが使っていて、
豪快でふくよかなサウンドが実に快く、
かなりの傑作と見受けました。
これがたったの3万5000円なのですから、うれしくなります。
人に聞きますと、基本的にメカニズムなので、原価はそんなに高くないとのこと。
ありがたいことです。
次に買ったのが、Hohnar Super Chromonica 270/48。
これはオークションで中古を手に入れました。
新品なら1万円少々するところ、送料を含めて半額以下でした。
到着したハーモニカは傷一つないピッカピカの、
まるで芸術品のようなすてきな作りの定番ハーモニカ。
後で妻に「口を付けるようなものをどうして中古で買うのよ!」と叱られましたが、
超殺菌力のエヴァ水をつけたティッシュでしっかり拭ったので、心配していません。
購入後1ヶ月使い続けていますが、なんの症状も出ません。
そのかわり、音の出がかなり小さく押さえられているような感じ。
もしかすると、使わないで放置されている間にリードが劣化したのでは?
そう感じて、もう一本練習用の廉価版を購入しました。
SuzukiSCX-48
270と同格ほどのSuzukiバージョン。
こちらはシルバーが光輝いて、猛烈に美しいハーモニカです。
音も格段に良く鳴ります。
このハーモニカを中心に練習していました。
練習と言っても、長音でスケールを昇降したり、
徳永延生さんのメソッドの最初のあたりを、付属のCDに合わせて弾いたり。
かなり美しい音が出ます。
昨夜、久しぶりにHohnar Super64Xを出して弾いてみました。
びっくり!
まるで次元の違う、深々として堂々たるサウンド。
南さんや山下さんの楽器の選択は正しかったのです。
いくらオーボエやフルートの奏者であっても、
たとえば270を選択していたら、人を魅了するような、
朗々として豪快なサウンドは出すことは至難だったでしょう。
やっぱり第二の原則は正しかったのです。
弘法は筆を選ぶ、そういうことでしょうか?
by Hologon158
| 2014-11-12 22:35
| ホロゴンデイ
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