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615.08 ホロゴンデイ148「2015年9月9日ホロゴンは中崎町を縦横無尽」8 萬年筆人生



クラシックレンズに続いて、今度は萬年筆?
いい加減にしなさい、とお叱りを受けそうですが、
私はこれは私の人生に新風を吹き込んでくれると考えています。
クラシック萬年筆たちと付き合うことで、なにが変わるか?

① まず、字が上手くなります。
私は字が下手なのですが、
この3ヶ月、白紙に文字を書き続けています。
最初はヨロヨロふらふらだった描線がしっかりと定まるようになり、
さまざまな曲線も自由に書けるようになりました。

② 現代の万年筆と比較すると、これがまあ、面白いですね。
私の目には、段違いの退化がここには起こっているのです。
フレキシブルに毛筆状の字を描くことができる点では、
現代の万年筆もかなりがんばっています。

でも、たとえば、万年筆の能筆家ジョン・モッティショーさん、
彼の颯爽たる書きっぷりはYouTubeでかなり有名なようですが、
最初は圧倒されました。
でも、今では、感嘆はしますが、真似したいとは思わない。
あまりにもカリカリと紙をひっかきながら、書き刻んでいる感じ。
モッティショーさんの書き方なら、ペン先は数年でアウトでしょう。
現代のすべてのペンはほとんどイリジウムがついていません。
だから、すぐにへたります。
作家がモンブランを使うと、数年で再起不能なまでに傷んでしまいます。

1900年前後の古代の萬年筆たちはまったく違います。
なんとも滑らかで柔らかな感触でペーパーに吸い付くように、
舐めるように、しっとりと描けるのです。
115年後の今でもペン先のイリジウムは健在で、
依然として、とても美しく書けます。
このような筆記道具は画期的ではありませんか?

そこで、
③ 現代が常に進歩とは限らないことを知ることができます。
ユーザーがそのようなカリカリの書き方を求めるから、
そして、すぐ製品に飽きるから、製造者はどんどんと新種を出し、
ユーザーはさらにこれに乗せられてしまう。

使い捨て時代は、人間そのものも使い捨てする風潮を作りました。
企業では、次の区別がますます強まっています。
「代替可能な存在か?」
「余人を持っては代え難い人材か?」
そんな人は居ない、それが企業側の結論です。
その上、企業は気がついたのです、
現代の製品はどんどんと代替される程度のものでないと、もうからない。
一生ものなんか作ると、会社はもたない!
製品も人間もこうしてどんどん代替可能な存在になりつつあるのです。

④ そこで、代替不能な個性に満ちた萬年筆を使うことで、
代替不能な人間たちが社会を作っていた時代があったことを知ることができる。

⑤ 次のような体験を重ねることで、自分もまだ変わることができる、
という自信を強めてくれます。

萬年筆で文字通り何百枚も書き続けてきました。
面白いですね。
かなりしっかりとした字が書けるようになりました。
線がしっかりと必要な曲線を描けるようになってきたのです。
たとえば、「S」
この活字のように、曲線だけで描くことができますか?
私はかなりこれに近くなってきました。
ジョン・モッティショーさんは「t」の横線を華麗に舞を舞わせます。
このあたりの形もかなり近くなってきました。
漢字の線もかなりそれらしい曲線を描くようになりました。

試しに毛筆のように直筆で書いてみました。
かなりできるのです。
アルファベットも書いてみました。
書ける!
手首を付けて書くときと変わらない確固たる線を描くことができるのです。
こんなことは萬年筆以前にはできなかった!

長姉はかなりの書道の大家ですが、これは才能と修練のたまものです。
私の場合は、才能は無縁、ひたすら修練、熟練だけの成果です。
クラシック萬年筆だからこそ練習しようと思ったのです。
萬年筆のような小さな筆記道具でも、私を少し変えてくれる。
私はそう信じ始めています。




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by hologon158 | 2015-09-24 22:47 | ホロゴンデイ | Comments(0)