わが友ホロゴン・わが夢タンバール

623.02 ホロゴンデイ153「2015年11月29日ホロゴン15㎜F8UFが京四条で」2 完全な教師


12月5日土曜日、R先生の二胡レッスン日でした。
すでに18回目になりました。
まだ、外弦、内弦2本の開放弦だけ。
もしかすると、最遅新記録かもしれません。

でも、楽しんでいる。
なぜか?
わくわくするようなレッスンだからです。
教えている内容を完全に把握している教師の姿に出会えるからです。
いかなる動作もすべて何のためにどうするかが分かっておられます。
そして、弟子の状態を完全に把握しておられる。
弟子がちょっと動けば、
どこに問題があり、どうすれば直るか、分かってしまう。
まるでソクラテスのようです。

弟子入りする方の90パーセントは初学者ではありません。
誰かに習ってきた経験者。
でも、正しい演奏法を教えてもらった可能性はかなり低い。
むしろ間違った演奏法を修得してしまっている可能性が大きい。
いわゆる癖が付いてしまっている。
これでも弾けるのです。
達者に弾けるのです。
でも、本当にその曲にふさわしい美しい演奏とは言えないし、
もっと高度な曲になると、正しく美しい演奏はできないことになります。

でも、人間のすべての癖と一緒で、付いてしまうと、
直すのがとても難しい。
でも、直さないと、本格的な演奏はできない。
でも、かなりの生徒さんはそれぞれに自負があります。
自分がすでに一廉の演奏家になっていると信じているのですから。
だから、この癖を指摘され、かつ直されるプロセスが耐えがたい。
どんな人生の場面でも一緒ですね。

ソクラテスは、アテーナイ内外の多くの権威者たちの
そんな自負をこっぴどく砕き続けた挙げ句、
死刑に処せられることとなりました。
でも、ソクラテスには、その道の権威者たちの
蒙昧、誤解を平然と座視することなどできなかったのです。
結局蒙昧、誤解に基づく権威や自信は、
ご本人にだけではなく社会にも害毒をもたらすからです。

R先生も同様です。
中国で陽の当たる道を歩き続けられたら、
中国有数の二胡演奏家としての比類ない地位を築かれたことでしょう。
中国トップの合奏団で先生と一緒に演奏されていた、
中央音楽院出身のある演奏家にお聞きしました、
「他の二胡奏者とまるで違っていました!
比較にならないほど違っていました。」
私もそう思います。
他の多くの二胡演奏家の音は美しいけど、ただそれだけ。
R先生の音はびっしりと中になにかが詰まっている。

なぜ、日本に?
そうお聞きしたことがあります。
言下に一言、
「教えるのが好きなのよ」
このあたりまで、ソクラテスに似ています。

私は二胡初学者なので、当然ながら、悪い癖は付いていません。
でも、だから、正しい演奏法を学ぶのが簡単というわけではありません。
どんな楽器でも同じですが、
二胡を演奏するというのは小手先の技ではありません。
心と体のすべてを使わなければなりません。
一歩一歩正しい演奏法を身につけていかなければならない。
開放弦の正しい演奏法を会得することがすべての基礎になります。

私としては、何年かけてでも、正しい演奏法を学びたい。
いつか二胡の曲を弾けるまで上達するかどうか、予測不能、
というより、おそらくできないでしょう。
でも、前にも書きましたが、二胡に関する限り、
私の趣味は「二胡を学ぶこと」であって、
目標は、表立っては「二胡を演奏すること」ですが、
その可能性の有無それ自体定かではありません。
でも、この状態で一生楽しめる、そう感じています。
その末にいつか二胡曲を演奏できたとすれば、
それは特別ボーナス。




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by hologon158 | 2015-12-06 18:09 | ホロゴンデイ | Comments(0)