わが友ホロゴン・わが夢タンバール

632.07 ホロゴン外傳159「2016年1月30日超ベス単が加美で華開いた」7-完-デンナー

2月21日に到着した私の新しいリコーダー、
デンナーのことを書きます。

この楽器の制作依頼を斡旋してくれたのは親友のAKさん。
彼は楽器への造詣がとんでもなく深い人です。
自分でも各種さまざまな楽器を収集し、
実際に演奏してきた経験が強みです。
彼の言葉の中に一つ実感のできない言葉がありました。
うろ覚えですが、
「名器とそうでない楽器の違いが一つあります。
たとえば、ストラディヴァリを聞いても、
他のよくできたヴァイオリンと違いがわからないものです。
専門家でもそんな聞き分けができる人はほとんどいません。
ところが、ストラディヴァリを弾くと、
演奏者はうれしくなってしまうのです。
いくらでも弾くぞ、どんどん音がよくなるぞ、
そう感じるのです。
ヴァイオリンに限りません。
楽器の名器はみんなそうなのです。
演奏心地がたまらなくいいのです」

千住真理子さんも、ストラディヴァリを初めて弾いたとき、
びっくり仰天したと書いておられます。
その名器デュランティは弾き心地がまったく違う。
音がホールいっぱいにわっと膨れ上がっていくようだったそうです。

最新作のバッハの無伴奏ヴァイオリン全曲には驚倒させられました。
他の演奏家たちの録音では、ヴァイオリンを美しく彩るように、
ホールトーンや残響音が録音されています。

彼女のヴァイオリンは違いました。
ほとんど残響音ゼロで、まるでSPのようです。
そのままデュランティがそこに鳴っています。
ここに千住真理子さんの強い意向が感じられます。
デュランティに色づけは要らない!
音だけを聞いてほしい!
そして、バッハを弾くことがたまらなく楽しい、
という気持ちが伝わってきます。

グリュミオーやシェリングのような滑らかさは不足しています。
もっとゴツゴツとした、生の感触に近いのですが、
これが私のバッハだという心意気が伝わってきます。

これと次元は違いますが、デンナーにそれを感じます。
最初の日、たった半日でしたが、1時間ほどずつ休ませながら、
4回、各15分ほど吹いてみました。

ほんとうは、すぐにバンバンと弾くのは禁物。
初日は10分程度に止めて、
順次エイジングをはじめなければならないのですが、
AKさんの言葉に助けられて、
「そんなに気にしなくてもいいですよ。
黒タンや柘植はすぐ割れます。
ローズウッドは強いですから、もっとラフに使えます。
割れても、杉原さんがちゃんとなおしてくれますよ」

上から下まで朗々と鳴ります。
これまでのアルトリコーダーとはまったくの別物。
「スギハラ・デンナー」、そう呼ぶことにしました。

昨日2月23日が3日目でした。
午前中は妻が隣室に居たので、音を潜めて鳴らしました。
とてもスムーズなのです。
午後は妻も階下に居るので、遠慮せず、
音量を高めてみました。
なんということでしょう?
これまでに経験したことがないほどの、
抜けがよく、軽やかで豊かなサウンド。

河中さんのお話では、
段々とよくなり、2年ほどでピークに達し、
そのままの調子が保たれるだろう、とのこと。
そのピークに達したら、
スギハラ・デンナーはどんな音になるんだろう?
もちろんどれだけ吹き込むかで違うでしょう。
真面目に正しく吹き込むこと、これしかありません。
楽しみです。




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by hologon158 | 2016-02-24 14:07 | ホロゴン外傳 | Comments(0)