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636.04 ホロゴン外傅160「2016年3月2日ゾンネタールが久しぶりに踊った」4 無視されるって


ソール・ライターはこう語ったそうです、
「無視されるって、いつでも気楽ですよ」
彼がどんな気持ちからそう語ったのかわかりませんが、
私のいつもの気持ちからすれば、まさに同感ですね。

注目されること、名声を博することは、
常に自分を見失う危険を孕んでいるものです。
ある有名な写真家は世界的名声を博した結果、
マンネリに陥りました。
冒険ができなくなり、成功した方法に安住した結果です。
にわかに頂点を立つ人によく起こりますね。
守勢に立ったら、おしまい。

大きな組織ではどうしても官僚的ヒエラルキーができます。
そのヒエラルキーの梯子を上って行ったとき、
かつてのしなやかな平常心を失う人がよく居ます。
傲慢になり、短気になり、余裕を失います。
マーフィの法則「人は無能の極致まで出世する」が起こっているのです。
これも同じ現象。
そんなことが起こらなかったのがカルティエ=ブレッソンですね。
ソール・ライターはこれが分かってたのです。

廉価版写真集「Saul Leiter」(Thames & Hudson社刊)は、
1940年代から1960年頃までの作品を収録しています。
まだファッションフォトグラファーとして成功する前でしょう。
詳しい経歴は分かりません。
なんで生計を立てていたかまったく分かりませんが、
とにかくアマチュアではなかったようです。

1948年にポジ写真を撮り始め、Argus C3を主に使っていたようです。
Cintar anastigmat50mmf3.5が標準レンズ。
レンズ交換ができるカメラだそうですが、
ライターはどうしたのでしょうね?
ほとんどの写真は標準レンズ風ですが、そうでないのもありそう。

彼の写真をもっと沢山観たいですね。
彼の写真集は存命中のもののようですから、
写真家自身が所収作品の選択に関与しているのでしょう。
それだからなおさら、私は彼が選ばなかった写真を観たい。
カルティエ=ブレッソンもそうです。

どんな写真をよしとしたか、というだけでなく、
どんな写真をともかく撮っていたか、
彼が選ばなかったのはどんな写真か、それが分かります。
もしかすると、彼らの写真に対する取り組み方、スタンスが
もっとよく分かるかも知れません。

私の写真の師匠の田島謹之助さんは言っていました、
「写真を1枚見ただけでは、その人のことは分からないけど、
2枚、3枚見たら、人柄が分かるよ」
私はとても無理です。
沢山、沢山の写真をみなきゃ、ね。

もっとも、現代ではそれも無理かも?
パソコン処理によって自在に写真をレタッチできる時代、
もしかすると、何枚見ても、その人の美的感覚は分かってきても、
人柄までは分かってこないかも知れませんね。





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by hologon158 | 2016-03-25 22:06 | ホロゴン外傳 | Comments(0)