わが友ホロゴン・わが夢タンバール

ホロゴン外傅161「2016年3月5日パンタッカーと葛城古道の相性も抜群」2 内陸縦貫鉄道

角館から鷹巣までの山間のルートを走るのが、
内陸縦貫鉄道。
妻から、とても素朴な人たちが乗っていて、
沿線の景色もとても楽しいと勧められていました。
3日目の4月3日午前中は、
この鉄道の旅を楽しむことにしました。

途中の阿仁合駅との往還の約1時間半のルートを選択。
午前9時21分発の便に乗車し、阿仁合駅で一旦下車。
45分間、町を撮影してから、
午前11時31分の角館行きに乗って帰る、というルート。

たった一両の電車です。
乗客は私たち二人と若い男性一人だけという貸し切り状態。
車掌の女性が席までやってきて、
丁寧かつ親しく説明してくれました。
いかにもすくすくと育ったという感じのスマートな女性でした。

車内販売で羽二重餅のようなお餅を頂きました。
歯触りがよく、とてもおいしい。
時間的に昼食時間が1時間ほどずれるので、
帰りの電車でもう一袋頂きました。
空港でも同じお値段でしたから、
縦貫鉄道と空港売店のマージンは同額ということでしょうか?

道中ずっと、かなりの雨で、
車窓の景色は私ごのみにけぶりました。
山間、谷間には雪がまだ残っています。
各駅停車なので、いくつもの駅で停まりましたが、
ついに乗客はなし。
採算はとれるんでしょうか?
ちょっと心配ですね。

大抵の山間の鉄道は渓谷の斜面に沿って、
渓流を見下ろしながら走っているものです。
ところが、この鉄道は違います。
数多くの谷間を縦貫していて、大げさに言いますと、
数知れないほどの渓流を横切って走りました。
帰りも同様でした(当然ですね)。
一度など、3本の渓流を次々と渡りました。
渓流がほとんど接するようにして3本も平行するって、
どういう地形なのでしょう?

沿線はまさに過疎地です。
各駅の側にはせいぜい十数戸の民家しか見えません。
ときおり鉄道に平行して道路を走っています。

線路側のフェンスにかなりの数の衝突箇所に見えました。
随所でフェンスがぐにゃりと曲がり、
一箇所だけですが、
十数mにわたり道路側面の斜面にずり落ちていました。
このあたりには飲酒運転の常習者が多いのだろうか?
そう疑ったのですが、はっと気づきました。
冬の始まりの頃、突然、予期しない路面凍結が起こって、
スリップを誘発するのかももしれません。
さらには、突然、前照灯に誘われて、
様々な動物が飛び出すこともあるのかもしれません。
ほとんど外灯もないようなので、
このような山間の谷間道を夜間走行するのは、
住み慣れた人にとっても命がけなのかもしれませんね。

阿仁合で下車して45分間撮影をしました。
街道沿いにかなりたくさんの建物、民家が並んでいます。
阿仁合は、ネットの情報によれば、古い町名だけど、
北秋田市に属していて、地名にはなっていないとのこと。
独立の地域だし、人口もそこそこあるのですから、
どうもよくわからない事情があるのでしょう。

撮影時が一番雨が強かったかもしれません。
クラシックレンズのコレクターなら、
絶対に喫茶店に飛び込むほどの降りかたですが、
私は昔から雨で退避なんてことはしたことがありません。
逆に、雨が降ると、飛び出す質。
私のお気に入りの写真の多くは雨の写真なのですから。

ふっと時計を見ると、帰り便の出発時刻まで15分ほど。
前方で撮影していた相棒のINさんの姿が見えません。
携帯で呼び出すと、「分かってます」と、落ち着いたものです。
私よりかなり若いので、いざとなれば、走るつもりだったのでしょう。
私は行きは右側を、帰りは左側を撮影しつつ戻りました。

どんなに激しい雨でも、雨足を撮るのは至難ですね。
濡れた感じをレンズに収められる光景って水たまり位ですね。
雨に濡れた感じを写真に収めることはなかなか難しいものです。
そこが雪との違いですが、
この難しい分だけ、雨の写真の方が面白い、
私はそう考えています。
苦労して撮るから、
その苦労の分だけおもしろさにつながるのかも知れません。

もっともカメラマンの好みから行きますと、
雨の方が圧倒的に不人気ですね。
雪10に対して雨1程度でしょう。
私の人生はなにかに付けて、そんな少数派だったようです。

さて、内陸縦貫鉄道の発車時刻に無事間に合いました。
コンパートメントに分かれた座席を、
往路は、私が右、INさんが左、とそれぞれ1つずつ占領して、
角館への帰り便では、互いに逆の位置に座りました。
こうして、両側の車窓風景を楽しむことができたわけです。
貸し切り同然の大名旅行でした。

でも、心配です。
次にもし角館を訪問することがあったら、
この内陸縦貫鉄道って残っているかしら?





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by hologon158 | 2016-04-06 22:39 | ホロゴン外傳 | Comments(0)