わが友ホロゴン・わが夢タンバール

644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間



とんでもないことに気付きました。
きっかけは恐竜のことを考えたことにあります。
4歳になる孫プリンスが恐竜に夢中であることは書きました。
実は、私も恐竜に夢中。
でも、恐竜たちについての知識は孫プリンスに遙かに劣ります。
私の才能には「記憶力」は含まれていないからです。
その代わりに、いろいろと考え、いろいろと想像します。

一番の疑問は、彼らの生って、どんなものだったのだろう?
我々の想像を絶しているんじゃないだろうか?
そう思いはじめたのは、恐竜たちのDVDを見て。
ご覧になったことがありますか?
孫プリンスには見せたくないほど、殺戮に次ぐ殺戮。
コンピューターグラフィックスが進歩して、
実に迫真の生存競争の世界が描かれています。
とりわけ巨大な肉食恐竜ティラノサウルスの凶暴ぶり!

これまでに見つかった恐竜って、何百種という程度のようです。
でも、中国を初めとする世界各地で、
新種がまだどんどんと見つかりつつあります。
将来はさらに沢山見つかるだろうと言われています。
つまり、現在分かっている恐竜たちはほんの一部なのです。
当然です。
1億6000万年ほどもの長期、世界中で栄え続けたのですから。
主要な恐竜たちはそれぞれ数千万年以上も進化し続けたのです。

つまり、あんなに肉食恐竜たちが殺戮を繰り返しても、
滅びもしないで、じっくりと進化し続けていたのです。
そして、実は人間以上に長命だったのです。
最大級の肉食恐竜たちは130年ほどもの寿命を保ったそうです。
数十年にわたり成長を続け、あとはゆったりと生き続けた!

その長い生涯の間、肉食恐竜たちに襲われ続けたのでしょうか?
どうもそうではなかったようですね。
もっとも竜脚類は超巨大の体躯ゆえに、
ティラノサウルスたち肉食恐竜を寄せ付けなかったとされています。
でも、その他の植物食恐竜たちはどうでしょうか?
ステゴザウルスなんか、巨大な鎧に身を固めていると思われていましたが、
背中に突っ立った巨大な楯のような突起には血管が通っているので、
とても防御には役立たず、むしろ華麗な飾りだったという説が有力です。
あのスタイルじゃ、足も肉食恐竜ほどは早くなかったでしょう。

とすると、狙われる度に殺されてしまったのでしょうか?
どうお考えになりますか?
私には、答えは簡単なように思われます。
生態学的に考えれば、
肉食恐竜たちは、食べ物となる植物食恐竜を食べ尽くさなかったので、
飢えることなく、繁栄を続けられた。
植物食恐竜も、無事進化を遂げられるほどに沢山生存し続けた。
生態系のヒエラルキー全体が同様の事情で存続し続けられたのです。
つまり、いろいろと問題は発生したでしょうけど、
とにかくバランスよく、みんな揃って繁栄を続けられたからこそ、
無事1億6000万年ほど、進化し続けることができたのです。
紀元前6500万年頃、小惑星の衝突が引き金となって、
地球上の生命のほとんどが死に絶えたとき、
恐竜はまだ進化の真っ最中だったようです。
つまり、小惑星が衝突しなければ、今でも恐竜世界だったかも知れません。

人類が地上を支配するようになったのは何年前でしょうか?
長い間、さまざまな種と共存してきたのです。
本当に地球の大半を支配するようになったのは、
おそらく何百年という期間ではありませんか?
たとえば、リチャード獅子心王の時代、イングランドは森林で覆われて、
ロビンフッドのようなならず者たちが無事生きることができました。
イングランドでそうだとすれば、どうでしょうか?
世界中、人間が入り込めないジャングル、湿地帯等が
果てしなく続いていたのではないでしょうか?
私の子供の頃、電車に乗っても、自然の光景だらけでした。
この20年ほどの間に、京阪神はほとんど人工物で埋め尽くされ、
緑の自然はほとんど稀、という状態になってしまいました。

18世紀にフランスで暴れ回ったジェヴォーダンの獣をご存知でしょうか?
この獣がなんだったのか議論があるようですが、
その当時まで、パリ周辺でもオオカミが我が物顔に闊歩していたそうです。
だとすると、他の諸地域も似たような状況だったでしょう。
つまり、その当時でもまだ、
人類が地球を支配していたと言うのは語弊がありそうです。

ところが、恐竜たちは1億6000万年ほども進化し続けたのです。
人類は数百万年の間に少しは進化したようですが、
ホモサピエンスになってからは、ちっとも変わらず、
もちろんあまりに短期間なので、進化などしていない。
それどころか、政治家達の姿を見るにつけ、
激しく退化しつつある感じさえしますが、それだけじゃない、
地球上の生命の多くを絶滅させ、人類自身も危機に瀕している。
これはどういうことでしょうか?

恐竜時代の安定した生態とはどういうものでしょうか?
生態の頂点である肉食恐竜から最下位のミクロの生命まで、
その食物連鎖のヒエラルキーのどこも暴走しなかったのです。
それぞれの種が繁栄し進化し続ける状態を保っていたのです。
きちんと棲み分けして、必要なだけ捕食して、
子供達を産み続け、突然変異とか環境変化とか様々なファクターが、
それぞれの種に進化する時間的余裕と機会を与え続けたのです。

一方、人類は、下位の種に進化どころか生存の機会も与えず、
自身の生存環境を破壊し続けています。
世界人口は150億まで増え続けるだろうとさえ、言われています。
その150億の人類は一体何を食べて生きるのでしょうか?
原発はどうなるのでしょうか?
福島原発はすでに手の付けられない状態。
1番古い原発は1966年12月、最新の原発は2009年運転開始、
なのだそうです。
耐用期限はどんどん伸びて、現在40年のようですが、
すでに、かなりの数が耐用期限を超過し、
遅くとも30数年後には全部耐用期限を超えてしまいます。
政府は耐用期限をどんどん延長することで対処するでしょう。
でも、天変地異はその間にどれだけ起こるでしょうか?
そのすべての天災を無事切り抜けることができるでしょうか?
それなのに、政府、電力会社は原発依存政策を変更しません。

以前から書いていますように、
日本は国民主権国家ではありません。
企業主権国家なのです。
企業にとって、日本はいまではただの拠点の一つに過ぎない。
利益を貪り尽くしたら、移動すればよいだけ。
ティラノサウルスよりも恐ろしいのです。

私たちはこの地球について、人類について、
かなり大きな誤解をしているのです。
人類が地球の王者になった期間は、
恐竜が王者であり続けた期間に比べると、
砂粒ほどに小さく、ミクロに近いほど短いのです。
にもかかわらず、地球の種を大量に絶滅させようとしています。
幾度かあった種の絶滅はすべて天変地異に起因したのに、
人類が原因として絶滅を起こしていしまうのです。
恥ずかしいことではありませんか?

このことに気付いて、グーグルで検索してみました。
「現代における種の絶滅」
既に権威者が主張していました。
「ノーマン・マイヤーズ(生物多様性の権威)によれば、
恐竜時代には1000年で1種だった種の絶滅は
1600~1900年で4年で1種まで増え、
さらに1975年には1年で1,000種、
そして1975~2000年には毎年4万種もの絶滅が起こっている」

この文章を読んだ人の反応は容易に推測できます。
だから、どうだって言うの?
必要だから仕方がないよ。
今更、後戻りはできないじゃないの?





644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1361175.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_136539.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_136057.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1355561.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1354963.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1354367.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1353877.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1353368.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1352751.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1352174.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1351563.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1351073.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_135578.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_135099.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1345470.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1344911.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1344476.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1343912.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_134342.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1342848.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1334797.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1333914.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1333447.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1332831.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1332353.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1331635.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1331112.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_133641.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_133081.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1325443.jpg
644.08 ホロゴントラベル34「2016年4月3日ホロゴン内陸鉄道の旅へ」8 恐竜と人間_c0168172_1324444.jpg

by hologon158 | 2016-05-12 13:15 | Comments(0)