わが友ホロゴン・わが夢タンバール

646.10 ホロゴン外傅167「2016年5月18日スピードパンクロが下町十三にぞっこん」10 隠れ隠者



No.646.07で、「はみ出し者」のことを書きました。
社会なるものが形成されると、
この社会の秩序のどこにも帰属できない人間は、
さまざまな形で必ずけ落ちてしまいます。
リディアさんが規定したはみ出し者は、
一旦激しく社会からドロップアウトするのですが、
なんとかリバウンドして、社会に復帰するタイプの人たち。
でも、そんなタイプばかりじゃありません。
リバウンドしないタイプが各種居ます。

老子に代表される隠者、
秩序にはじめから所属していない野人、
社会に所属することをきらって飛び出す世捨て人、
社会の掟を破って飛び出したアウトロー、

こんな風に数えると、実際には、はみ出しの理由によって、
数知れない種類のはみ出し者がいますね。
中には、私のように隠れ隠者もいるのですから、ややこしい。
社会はこんなさまざまなはみ出し者を吸収したり吐き出したりする、
濾過装置を備えた伸縮自在の皮膚をもった一種の生命体なのかもしれません。
つまり、私はその濾過装置の穴を行ったり来たりというわけです。

でも、断固拒絶するのは、穴の出入りの自由を社会に制限されること。
とくに写真を撮るときがそうですね。
在職中は、自分の職業、立場など完全に振り捨てて、写真に没頭しました。
ほかにも各種のいわば「はみ出し時間」を持っていました。
仕事はいつも過重そのものでした。
そんな仕事の責任が私にかけてくる重圧をそっと軽減できるのが
趣味の強みでした。

そんな風に没頭できるものをもたず、
仕事一筋で日夜精勤している同僚にはこの重圧に耐えきれずに、
病気、退職、果ては自殺にドロップアウトする人がかなり居ました。
自殺したのは私の知る限りでは、3人。
その内2人は私の敬愛する先輩であり友人でした。
2人に共通する性格は、明朗闊達、頭脳明晰、でも、誠実で真摯。
そして、責任感、使命感。
どんなに太いロープも引っ張り続けると、いつか切れます。
そして、趣味は音楽鑑賞、テニス程度。
とても危険なタイプです。
あまりに責任感が強すぎ、仕事に完全にのめり込むために、
最終決断をつけても、まだ心に残り、
それで良かったのかと、
いつまでも済んだ仕事にこだわってしまいます。
そして、いつか耐えきれないときが来たのかも知れません。
もちろん、お一人お一人、人知れぬ別の苦悩に苦しんだ末かも知れませんが。


私のように、仕事も趣味もみんな同列に置いて、
人生の楽しみ、趣味にしてしまって、
電撃的な決断が閃くと、
一瀉千里にシュトルムウントドランクして、一件落着!
そして、仕事のことは忘れ去り、
自分が正しかったかなんてくよくよしない。
こんな人間は絶対に中折れしません。
歩いた後には死屍累々、だったかも知れませんが。

さまざまなスポーツ選手たちもそうですね。
とんでもないミスでゲームを敗北に導いたかも知れません。
でも、いつまでもこのミスにこだわってたら、
ますます泥沼に足を取られる危険があります。
昨日のことは忘れて、今日頑張る、この切り捨てがあればこそ、
明日に向かって羽ばたくことができます。

隠れ隠者はかなり健全な生き方なのかも知れません。
少なくとも社会的に成功することを狙っている野心家よりはまし。
仕事をパフォーマンスと化し、
大向こうを狙うような仕上げばかり狙う、
そんな大道芸人風出世屋はろくな仕事をしませんからね。




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by hologon158 | 2016-07-07 21:21 | ホロゴン外傳 | Comments(0)