わが友ホロゴン・わが夢タンバール

658.06 ホロゴン外傅175「2016年8月13日郡山ならタンバールに任しとき」6-完-一人称



言葉って、どうやって生まれたのでしょう。
聖書には、「始めに言葉ありき」とあります。
近頃、私の孫プリンセスの言動を通じて、
感じることがあります。
どうやら、言葉が生まれたのは次の2つの条件がそろったからではないのでしょうか?

① まず、自他の区別ができるようになったこと。
このことと、自分自身を確立することは鏡の両面のようです。
② 集団生活をするようになって、集団の協力関係を築くために、
お互いに認知し合い、理解し合う必要が生まれたこと。
この2つの条件が組み合ったとき、
第一人称、第二人称、第三人称の区別が明確になったのでしょう。

たとえば、「私とあなたと一緒になって、あいつをやっつけよう」
「私がこちらから、あなたがあちらから、あの鹿を同時に倒してしまおう、
そしたら、あの鹿も逃げられないだろう」という風に。

4歳の孫プリンスのピアノレッスンの往還のおしゃべりは、
私の近頃一番の楽しみとなっています。

この孫プリンスも第一人称を学んでいる最中のようです。
「運動場で遊んでたら、また...君が頭叩いた」
「で、どうしたの? 叩きかえしたの?」
「そんなことしないよ。
先生に言っておいた」

プリンスは生涯けっしていじめっ子にならないでしょう。
私がそうだったからですが、
理由なく人を叩いたり憎まれ口をきいたりするのは、
なにか性格的もしくは家庭的に問題を抱えていて、
それを自力で処理解決できないために、
このような形で転嫁するようになると考えられます。
問題を抱えて、同じような形で処理する親を見習っています。
孫プリンスには、これまで通りまっすぐに育って、
まっすぐに生きて欲しいものです。

「ムカデみたいなのが保育園に出てきたよ」
「ヤスデじゃないの?」
「ヤスデじゃないよ。ヤスデだったら、おれも触ったよ」
たいてい何でも知っています。
そして、「おれ」と誇らしげに一人称を使えるのが最近の自慢。
(庶民の町なので、「ぼく」を使う子はいないのです)
「ムカデも出てきたよ」
「ムカデは害虫じゃないから、触らなければなんにも問題ないよ」
「害虫ってなに?」
「人間に悪さする虫のことだよ」
「そう言えば、先生がそう言ってたよ」
「ムカデが出てきたら、タオルをフワッとかけたらいいよ。
そうしたら、ムカデはタオルにしっかりつかまるから、
そのまま庭に出ていって、タオルを振って落としたらいいよ」
「そうかあ。ママがやってたよ」
(ママは私の直伝です)

「昨日、....が飛んできたよ」
私の聞いたことのないトンボの名前です。
「ふーん、赤トンボも来る?」
「来るよ。....は赤トンボの一種だよ」
私よりも詳しい。

映画の話も。
「ナイトミュージアム2、また見たよ。
おもしろかったよ」
前には、「2回見たけど、最後の方がむちゃくちゃになって、
あんまり」と言っていました。
基本的に大きな子供と大人向けの映画です。
分かるわけがないうえ、第一作も、ラストがアメリカ映画らしく、
おもちゃ箱をひっくり返したようなカタストロフィだったのですから、
若干想像力が二番煎じになってしまう2作目はもっとひどかったのでしょう。
でも、見直してみたら、そのあたりもなんとか消化できたらしい。

ちゃんと映画の作りも説明してくれます。
「ミュージアムのみんなも一緒に引っ越すんだよ。
第26代大統領セオドア・ルーズベルトも、ティラノザウルスも」
「エジプトの王様いたね」
「アクメンラーも引っ越すよ。
第26代大統領セオドア・ルーズベルト(常に称号つきで、省略しません)が
望遠鏡でのぞいていた....(開拓時代の偉大なネイティブアメリカンの女性)も引っ越すよ」
(私の方が覚えきれない)

それから、ちょっと記憶が欠けている部分も白状します、
「それから、剣をもっている人いたね、誰だったかなあ」
しばらくして、思いだしました、
「ああ、アッチラだ。アッチラも引っ越すよ」
「アッチラって、昔の王様なんだよ」
「そう? アクメンラーもそうだよ。
それに、第26代大統領セオドア・ルーズベルトも王様だよ」
「ナイトミュージアム1」の中でそんなこと言ってたかな?
どうやら、大統領も国王も同じなんだと自分で考えたようです。

「なんだかノドが乾いた。
帰りにジュース買おうよ。
アップルジュース飲みたい」
これがレッスンの後の楽しみのようです。

ピアノレッスンの最初のご挨拶もかなり穏やかになってきました。
とてもはっきりと「よろしくおねがいいたします」と発音します。
先生が宿題に出していた課題を次々と復習していきます。
その都度即座に、プリンス、大きく瞳を開いて先生をまっすぐ見て、
「それ、復習したよ」
復習したかしなかったかがはっきり分かるので、
先生も教えやすいでしょう。

帰り道で、カメラを取り出して、歩きながら、
ロボグラフィを片手間にパチパチ。
「なんで写真撮るの?」
「おもしろいものを見つけたら撮ってるんだよ。
写真を撮るのが大好きだからね」
「ほかにどんなことが好きなの?」
このやりとり、大人と幼児の立場が逆転しているみたいですね。

この日の私のおみやげは新幹線特集の絵本。
数知れない型の新幹線がページを埋めています。
プリンス、すでにほとんど覚えていました。
私にはみんな同じに見えるのですが、
全部違って見えるようです。
指さして、
「82A型(うろ覚え)、...君が乗ったよ。
800B型(うろ覚え)、...君が乗ったよ。」
お友達と情報交換もし合っているらしい。
恐竜をありったけ覚えたと思ったら、
傍らでは新幹線もどんどん覚えてきたようです。
記憶力が猛烈に悪い私の孫とは思えないのですが、
プリンスの両親も私の妻もみんな何でも記憶できる能力があるようで、
私に似なくてよかった!

このピアノレッスンの付き添いは私の妻が言い出したことでした。
「わたしが責任持つから、ピアノはしっかりと弾けるようにしよう」
ところが、希代の多忙人間なのですから、たいてい都合が悪い。
どうやら、私が手足として、彼女の代理として付き添い、
妻がそれを監督することで、使命は完遂、ということになるらしい。
でも、毎回おしゃべrを楽しめるので、よしとしましょう。

一人称の話に戻りましょう。
孫プリンスの妹、孫プリンセスは2歳になる前から、
一人称単数を自分で発明しました。

普通幼児は他から呼びかけられる自分の名前で自分を呼称します。
「あっくんねえ」とか、「あやかもしたい」
ところが、孫プリンセス、自分のことは「とよ」と呼びます。
近頃は文法もしっかりしてきました。
「とよ、※※※(お兄ちゃん)と一緒に、そとに行く」
お兄ちゃんはちゃんと名前を呼び捨てです。

王様や殿様が「余は大義じゃ」とのたまわるのにちょっと似ています。
どうしてそんな一人称を作り出したか、両親も分かりません。
保育園のお兄ちゃんのクラスの子供たちも、
プリンスの妹が「とよ」と自称しているのを知っていて、
お兄ちゃんにもそう呼びかけます。
これは一人称を二人称に誤用しているということでしょう。

一人称単数を使うことと、主体として認識できることとが一致しているのか、
していないのか、分かりませんが、
孫プリンセスはすでに主体的に行動できます。

「トイレに行く」、突然言い出します。
おしめを自分で脱いで、私がトイレの扉を開け、
蓋を取ると、さっさと上って、ちょろちょろ。
トイレットペーパーをちぎると、さっと受けとって、自分で拭いてから、
トイレの横のステップに立ちます。
私がトイレの蓋をすると、さっと上って、右脇のレバーで水を流し、
手を洗ってから、下りてきます。
ママの話では、ときどきついでに顔まで洗うそうです。
これ全部(最後は除く)お兄ちゃんから学んだことです。

お兄ちゃんのできることはすべて自分もできるようにする、
これが全世界の妹に共通する基本ポリシーですね。
モーツァルトもジャクリーヌ・デュプレもそうやって姉を追い抜きました。
彼女の一人称がいつ「わたし」に移行するか?
これが楽しみです。
そのときは、お兄ちゃんに方を並べているかも知れません。





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by hologon158 | 2016-09-22 23:20 | ホロゴン外傳 | Comments(0)