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外傅201「2017年5月18日アナスチグマート35mmの下町流し」3 奇跡



妻が敦煌の莫高窟、西安の始皇帝陵の兵馬俑を観る旅から帰り、
兵馬俑の写真集を持ち帰りました。
圧倒的な驚きですね。

紀元前3世紀の製作です。
発掘したばかりのそれぞれ半ば倒れている兵士たち数人。
まるで生きているようにリアルなのですが、
それと言うのも、発見されているだけでも9000体。
この膨大な等身大の陶製人形がすべてリアルな再現であり、
完璧なアートなのです。

世界中、王たちの墓所に副葬された人形は数知れずあるようですが、
兵馬俑のほかには、
現実の人間の完璧な模造はないのではないでしょうか?

秦の軍隊を人種や地方の違った者が構成していたのですが、
その兵士たちが現実にどんな人間であったか?
それがはっきりと分かる、稀有の例ですね。
将軍も10人近く含まれているそうです。
とすると、始皇帝の下で、中国全土を征服した名将たち、
王翦、李信、蒙恬たちも間違いなく模写されているはずなのです。

ちなみに、よく「始皇帝は中国を統一した」と言われますが、
私は考えます、ちょっと違うんじゃない?
「統一」なんかじゃない。
「征服」が正しい。

征服された他の国々も、その支配層も、
その支配下の人々もそんな願いなどありませんでした。
始皇帝も、征服した国の人々を被征服民として扱いました。
だから、始皇帝が没し、その支配力が乱れると、一斉に蜂起したのです。

それはともかく、兵馬俑の兵士の顔が実に印象的です。
現代人とぜんぜん変らない!
まるでタイムマシーンで時間を飛んで、
正に血も涙もある生身の人間に対面している、
そんな雰囲気を全身から醸し出しています。

どうやら、全身は別々に焼いて、くっつけたようです。
(全身像を陶土で作り、一定期間かけて乾かし、
丸ごと釜で焼くと、おそらくかなりの割合で割れたでしょう)
それなのに、全身で一人の人間となっている。

始皇帝がそう作るように命じたのです。
没後も自分の精鋭たちに護られたい!
でも、そうした皇帝の意向に沿って、
それほどに感じさせることができるのは、
芸術家でないと、とても無理ではないでしょうか?
でも、9000体、あるいはそれ以上の兵馬俑を作れるほど、
沢山の芸術家たちが集められたのでしょうか?
無理でしょう。
それなのに、バランスのとれていない、
そんな駄作などどうやらないようです。
どうやって、そんな奇跡的創作を成し遂げられたでしょう?

さらには、この兵馬俑が帯びている青銅の長剣には、
なんと現代でようやく発明されたクロムメッキ加工が為されている!
まったく錆びておらず、今でも切れ味があるのだそうです。 
「始皇帝 メッキ 剣」でグーグル画像検索すると、
ブログ等で観ることができます。
漢代以降の陵墓に埋葬された剣はすべてぼろぼろに腐食しているのに!

つまり、奇跡、そうとしか言いようのない遺跡。
ここにもピラミッドのような謎に満たされている、
古代の奇跡的創造があるのです。





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by hologon158 | 2017-06-14 21:42 | ホロゴン外傳 | Comments(0)