723.07 ホロゴンデイ203「2018年11月25日ホロゴン15㎜F8U京都東山で」7-完-ビルドゥングスロマン
ビルドゥングスロマンと呼ばれる小説のジャンルがあります。
ゲーテの「ウィルヘルム・マイスターの修業時代」がその代表作の一つ。
でも、実のところ、ビルドゥングスロマンは文学史上の最初から
文学の基本的なファクターでした。
たとえば、「オデュッセイア」
ここには、ビルドゥングスロマンの主人公が二人居ます。
イタカの王オデュッセウスとその子テレマコス、
二人とも旅と苦難を乗り越えたとき、
はっきりと旅の前とは違う、たくましい精神の持ち主になっていました。
最近では、J.R.R.トールキンの「The Lord of the Rings」。
主人公フロド・バギンズ、その友人サムがそうです。
二人は離れ小里のお人好し、世間知らずの青年たちでしたが、
想像を絶する恐ろしい体験を遙かに越えた苦難の旅を乗り越えたとき、
旅の前とははっきりと違った、気高く強靱な人間になっていました。
上記のすべてが旅と苦難という非常時の体験をフィルターとしています。
でも、私はこう考えたいのです、
すべての人間は、意識するにせよ、しないにせよ、
意図するにせよ、しないにせよ、
人生という旅と苦難を乗り越えていかなければならないのです。
そうして、気高く強靱な人間に、というか、
「気高く」は無理としても、とにかく、
人生の荒波に立ち向かえる強靱な人間になりたいものです。
大きな志を抱き、大きな目標を立てて、
その志の成就、目標の実現に向けて生涯苦闘する、
そんな人もいるでしょう。
でも、そんな人は稀ですね。
私たちの多くにできることは、
せいぜいささやかな人生を終焉までとぼとぼと歩き続けること、
これしかないものです。
そこで考えるのですが、
私たちにできることは、小さな目標を立てて、
その目標を忘れないようにして生きること、
これくらいではないでしょうか?
そのために必要なことは、2つ。
① 小さくても目標を見つけるだけの人生への意欲と判断力。
② 達成への持続的な努力を忘れない意志力。
まず、「あなた任せ」の生活はやめたいものです。
そこで、私は、乱暴なやり方ですが、隠者として生きることにしました。
44年間、意図するにせよ、しないにせよ、
いわば公益のために働いてきました。
引退した今となっては、私はひたすら自分のために生きたい。
社会のためにすることで私に残されたのは、
選挙に投票をすること、これ位です。
そこで、新聞、テレビを完全に捨てました。
なにかを受容するのは極力止めて、
一日を自分のため、目標達成のために使う!
勤務時間の定めなどなく、仕事がある限り、
土日も休日もない人生を送ってきたので、
これは私には至極簡単なことでした。
私が絶えず小さな目標を立ててやってきたことは、
いわば数知れずあります。
① 健康で長生きするためのエクササイズ
これは数え切れないほどあります。
その全部が継続しないと意味がなくなるものばかり。
だから、継続しています。
かなりの方は長続きしません。
私は、それが自分のためになるから、続けます。
それができないのなら、なんのために生きてきたか?
そう私は考えるからです。
② 人生のたのしみのための数々。
これが私のメインの目標です。
写真を撮ること
ブログ記事を作成すること
数種の楽器を習得すること
演奏会、発表会のために準備すること
たえず文章を書き続けること
合い言葉は、
「明日が終わりかもしれない!
だから、今を頑張ろう!」
もっとも私の場合、ビルドゥングスロマンじゃありません。
別に変身なんかする必要はありません。
自分自身を失わず、相変わらず私であり続けたい。
そうして、私にとって一番喜ばしい日々を味わい尽くしたい、
ただそれだけ。
by hologon158
| 2018-06-04 23:02
| ホロゴンデイ
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