わが友ホロゴン・わが夢タンバール

29.13 ホロゴン外傳3「2008年9月奈良職場界隈」13 愛古党結成宣言!


骨董店は苦手ですが、
古道具屋さん、これは素敵ですね。
コンセプトはひたすら一つ、
古い道具を大切にしましょう。
使わなくなったら、別の人が使ってあげましょう。
よい道具は永遠です!
数ヶ月前、京都の骨董店に偶然入って(生まれて2度目位でしょうか?)、
韓国の数十年前の食器の一つ、スッカラを見つけました。
ただの大スプーンで、黒く汚れているのですが、とっても美しい形状。
楕円形の皿から、幅5ミリ程度の板厚の柄がすっと長く伸びているのです。
そのバランスがなかなか芸術的!
尋ねますと、1枚の板の端5分の1程度を皿の形状に丸くたたき込み、
残りを板棒になるまでたたき潰しているのです。
猛烈に時間と手間のかかる、完全手作りの職人芸。
あんまり気に入ったので、2本手に入れて、
金属磨き「ピカール」で丁寧に辛抱強く磨きました。
現れ出でたるは、極めて重厚かつ渋い光をほのかに発するゴールド。
作り手の心がこもった、本当の意味の道具というのはこういうものでしょうか?
陶磁を代表とする韓国の民芸の芸術性、心の温かさは世界最高と評価されていますが、
こんなささやかな道具に、その一旦に触れた思いがします。
それ以来、朝のシリアルを小さな方で、
カレーライスを大きな方でと、常用スプーンになっています。
味が違うか、ですって?
無論!(これ、韓国語でも同じ発音みたいですね)
スッカラの舌触り、極上なのです。
えっ? 奥さんに使わせないのか、ですって?
そうじゃないのです。
私は、小さな方を妻のために大枚はたいて買って帰ったのです。
と言っても、1本1500円でしたが。
ところが、妻は、他の人が口に入れて使ってきたものって、使いたくないというのです。
それもそうかなあ、なんて、ちらっとも思わないのが、私。
話がまた逸れましたが、
私が昼歩く界隈にも、そんな古道具店が一つあります。
ただし、いつ行っても閉まっています。
どうやら閉店してしまったみたい。
でも、その看板はがんばっています。
どっこい、おれは死なないよ。
だから、看板もガラス戸も苗字の方から薄れつつあります。
道具店の部分は、あくまで閉店に反対のご様子で、まだくっきり残っています。
店の左半分は雨戸が閉じられたまま。
この雨戸がすごい!
もうまるでビュッフェらの現代抽象画。
これぞ、私が勝手に造語した「時間芸術」の極致。
つまり、なんでもないものが経年変化により芸術と化した状態。
こんなものを見たとき、「ああ、いいなあ!」と思う人、
「わあ、汚い。どうしてほっとくの? 捨てちゃえよ!」と思う人、
この違い、大きいですね。
前者は、また造語しますと、「愛古党」
この党も、どこかの政党のように、極度に少数派に転落しつつあります。
私もその党員。
このブログにおいでの方も、おそらく大半がその党員。
党員の責務は、時間芸術を発見し、鑑賞し、讃歎し、
そして、できれば写真に保存すること。
がんばりましょう。
それとも、ひょっとしたら、ぼく独りかな?

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by Hologon158 | 2008-09-29 09:51 | ホロゴン外傳 | Comments(2)
Commented by neon at 2008-09-29 10:30 x
ワタシもその党員です、ハイ。
ワタシは画に描いておる者です、あ、GG-1サンのところから来た者です。こういうものは、理由無く好きです。
これからもずっと(一生)変わらんでしょう。
Commented by Hologon158 at 2008-09-29 11:14
re)neonさん
はじめまして、同志!
私もまた、生まれてからずっとこういうものが好きでしたし、
これからもずっと好きでしょう。
GG-1さん、素敵な写真家です。
画家ということですが、絵を描けるって、羨ましいですね。
先日、佐伯祐三展で強烈な衝撃を受けました。
私の大好きな画家たち、フェルメール、アンドリュー・ワイエス、
佐伯祐三、パウル・クレー、みんな古い壁のような平面が大好きでした。
絵を描くって、大変に苦しい作業だけど、
でも、それだけに創造の喜びはひとしおと推察します。
これかもよろしくお願いします。