わが友ホロゴン・わが夢タンバール

32.14ホロゴンデイ12「2006年11月20日大阪心斎橋界隈」14 ストリートに熟成はありうるか?


11で紹介した、感受性豊かな美女、
とても印象的な言葉を述べたことを思い出しました。
「フィルム・カメラは、撮った結果がすぐに分からない。
どんな風に撮れたかなと想像するのが楽しい」
こんな言葉を若い女性の口から聞けるとは、
まったく思ってもいなかったので、驚きました。
このような方がおられる限り、
まだまだ銀塩カメラにも未来が残されているのです。
この、いわば熟成を待つ喜びは私も2,3度書きました。
現代社会は、熟成を待つことができない社会。
すべて促成出荷が原則。
写真も例外ではありません。
あまりにも味気ないではありませんか!
カメラも今では電気製品になってしまいました。
電気製品の本質は、新型が旧型に交替することにあります。
旧型に生き残る道はありません。
先日、ホロゴンウルトラワイドのサブに使うため、
ライカⅡ型というカメラを手に入れました。
なんと1936年製。
黒エナメルの塗装がいまでも艶々として、
完全に作動しています。
いわゆるバルナック型ですが、板金製。
ダイカストボディの後記のバルナックよりぐっと小振りで、
手の中にすっぽりと収まります。
作られて72年も経っているカメラがまだ現役なのです。
ポソリと落ちるシャッター音が極上。
結果としての写真も極上(これは主観的独断)。
うれしくなってしまいます。
本日の写真に写っている光景は熟成されたものではなく、
もちろんどんどん更新されるプレゼンテーション。
でも、街そのものはファッションストリートとして熟成しつつあり、
そのプレゼンの技法も熟成しつつあるようです。
だから、プレゼンは新しいように見えて、
ストリートとしての光景としては熟成の賜物なのかも知れません。
なかなかハードボイルドではありませんか。

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by Hologon158 | 2008-10-12 18:02 | ホロゴンデイ | Comments(1)
Commented by yoshipass at 2008-10-13 00:08
>だから、プレゼンは新しいように見えて、
>ストリートとしての光景としては熟成の賜物なのかも知れません。
>なかなかハードボイルドではありませんか。
う~む!と唸って拝読しました。
そうなんですねぇ・・・

しかし、良い発色です。
見入ってしまいます!!!