わが友ホロゴン・わが夢タンバール

33.23ホロゴン写真展「1998年1月冬のネパール」23 壁落書きも時とともに芸術に?


私がパウル・クレーが好きなことは前に書きました。
一生、これがクレーだと分かるようなティピカルな絵を一切描かなかった人でした。
でも、彼が使った道具立てはそんなに複雑ではなかった感じがします。
極めて単純な幾何学文様がクレーの語彙の中心をなしていたように思います。
○、△、◇のようなものたち。
なかでも、とくに核として使われたのは○ではないでしょうか?
私がネパールに行った当時、クレーを知りませんでした。
この壁を見たとき、ちょっと嬉しくなりました。
これはおそらく長い間の寄せ書きの集積なのでしょう。
最後の仕上げが黒い手。
でも、この壁の核は白い太陽。
つまり、クレーの○ではありませんか。
これが落書きなのか、なにかの意図で描かれたものなのか、
さっぱり分からないのですが、
幾人かの参加者のうち、最後の一人は明らかに絵を描くつもりだった感じがします。
ブルー
稚拙ですが、この絵を強調するために、ブルーを書き添え、
周辺に、これは字なのでしょうか、ブルーの文様を書き散らしました。
私は、色の中では、赤の次に青が好きなのです。
このブルー、そんなに深みのある色ではありませんが、
この壁をアートスペースに変貌させたのではないでしょうか?
絵の分からぬ者の勝手な想像なのですが…

33.23ホロゴン写真展「1998年1月冬のネパール」23  壁落書きも時とともに芸術に?_c0168172_1072160.jpg

    [撮影メモ]
     ホロゴン15mmF8って凄いな!
     そう思うことがよくあります。
     こんな風に書くと、皆さん怪訝に思われることでしょう。
     私は、ホロゴン15mmF8を道具だとは考えていないのです。
     伴侶、仲間。
     ホロゴン15mmF8のやることに、私は責任がありません。
     このときも、私はただ壁にホロゴンウルトラワイドを向けただけ。
     でも、ホロゴン15mmF8はちゃんとブルーの大切さを認識して、
     太陽をちょっと脇にずらして、ブルーでそれを囲んでくれたのです。
     ノーファインダーで撮るときのお作法はこうです、
     撮影位置は一瞬の感覚で決める。
     情景を前にして、ここがいいかな、それとも、なんて考えない。   
     すっと行って、すっと撮る。  
     ここで迷うと、ファインダーをのぞきたくなります。
     すると、ホロゴン15mmF8は「どうぞ、ご勝手に」と身をひいてしまう。
     ちょっときむづかしいやつなのです。
     私は、ホロゴンは女性なのだとちゃんと見抜いているのです。
by Hologon158 | 2008-10-18 10:16 | ホロゴン写真展 | Comments(0)